青年部全国大会の中止に際して


  この度のコロナ肺炎のパンデミックを受け、五月に開催予定の青年部全国大会を中止することといたしました。大勢の青年部会員の期待に沿う形で計画を進めていただけに断腸の思いです。

  特に実行委員会の皆さんには早い段階から一致団結され、心踊る企画立案、そうして運営に向け様々なことを順調に運んでいただいておりました。それだけに私も悔しくてなりません。

  延期という考えも頭をよぎりました。しかしパンデミックという状況を鑑みるに、最も優先されるのは“参加者の安全”ということです。そのためには、まず“参加希望者の安心”が保証されなくてはなりません。現時点ではそのどちらも保証されない状況です。

  世界中の各都市で外出が制限されるなど、事態は深刻さを増しており、日本のみならず世界を言い様のない不安感が覆っています。今暫くはお一人お一人が危機意識を持ちながら自己管理に努めてください。そしてこの災いの時期を乗り越えましょう。その先の社会がどのような環境かは私にはまだわかりません。しかし、必ず皆様とともにこの一碗を以て交流できる場が戻ってくると信じております。

    花をのみ 待つらむ人に 山里の
    雪間の草の 春を見せばや

  今、私たちの社会は重たい雪に覆われています。しかし挫けることはありません。花も人もそれぞれの生命力を持っています。その“力”を信じましょう。雪間から草が生ずる日も遠くないはずですから。

  なお、全国大会のプレ行事「わたしの一碗」運動〜スマイル編〜は、5月24日(日)まで継続することといたしました。“参加者の安全”に最大限の配慮の上で笑顔の輪を広めてください。

利休忌の日 3月28日

千 宗室