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裏千家淡交会ベルギー協会 会長 ピエール・フランソワ・ド・ベテュヌ


  裏千家淡交会ベルギー協会は、ローマで茶道を学んでいた私が、ベルギーにローマ出張所駐在講師の野尻命子先生を招いたことをきっかけに茶道に興味を持つ人が集まり始め、1976年に同好会として設立されました。1989年にはブリュッセルで日本文化に関する展覧会が催され、鵬雲斎大宗匠(当時御家元)が王立歴史美術博物館に茶室来寿庵を寄贈されました(2001年にこの茶室は王立マリモン美術館に移転し、月に一度茶道紹介が行われています)。現在当会の正会員は約30名で、中には宗家のみどり会で学び、その後茶道指導を行っている方もいます。
  当会では18年以上にわたり毎年1月と6月に5日間の集中セミナーを開催し、野尻先生に茶道だけでなく坐禅の指導も行って頂いています。このセミナーにはヨーロッパ各国から約30名の生徒が集まります。朝6時30分から1時間の坐禅に始まり、道具を使わずに盆略の基本的な動きの稽古をして、最後はまた坐禅で終わります。今年1月の茶道セミナーの最終日であった1月9日には、日本大使館広報文化センターにて初釜を行いました。八角幸雄同センター長が野尻先生に公開の茶道紹介を依頼され、八角夫人ほか日本人女性の方々がとても素晴らしい主菓子を作ってくださいました。林梓大使夫人はじめ約120名の方々がこの行事にご参加くださり、非常に心温まるひとときとなりました。
  昨年私は茶道の稽古を通じての禅との出会いに関する著書L'Hospitalite sacree entre les religions≠執筆しました。フランス語で出版されましたが、まもなく英語に翻訳される予定です。
  30年以上にわたりヨーロッパの中心で様々な方法を通じて茶道が紹介され、多くの方々が茶道に敬意を払っています。

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