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裏千家淡交会モスクワ協会 幹事 エレーナ・ネステローヴァ


   裏千家淡交会モスクワ協会は、1990年、鵬雲斎大宗匠がモスクワ大学名誉教授にご就任された折、裏千家モスクワ同好会として発足し、それ以来、12名もの会員を、裏千家学園外国人研修コース(みどり会)に送り出してまいりました。1994年には裏千家・モスクワ大学友好協定が結ばれ、裏千家から茶室と茶道具一式を寄贈していただきました。日本の数寄屋大工によって学内のアジア・アフリカ研究所に茶室が建設され、これを機に、茶の道を歩もうとする勉強熱心な学生が集まり、協会の会長であるヴィクトール・マズリック教授による茶道史の講義を受講しています。
  2009年2月現在、当協会には、エカテリンブルク、サンクトペテルブルク、キエフに支所があり、モスクワでは約30名の会員が週3回お稽古に活発に参加しています。初心者向けの茶会も毎月行い、茶道文化に興味のあるモスクワの人々が大勢参加します。その他、毎年6月にモスクワ植物園の日本庭園で行われる「夏の茶会」には最も力を入れており、例年約500名のお客様を迎えて、日本庭園の穏やかな自然の中でお茶を楽しんでいただいています。
  2008年には、G8北海道洞爺湖サミットで茶会に出席するメドヴェージェフ大統領夫人が、事前に茶道について知りたいとお考えになったことから、夫人を迎えて茶道紹介の場を持たせていただきました。在ロシア日本国大使館と協力し、郊外の大統領邸宅にて立礼席を設け、まず齋藤大使夫人が茶道の伝統について説明。協会員が点前を披露し、お茶を差し上げた後、メドヴェージェフ夫人も自らお茶を点てられました。このような機会を得て、協会員も大変光栄なことと喜んでいます。
  これからも私達は、モスクワに住む多くの人が直に茶の心に触れ、茶道を身近に感じ、親しみを持って下さることを望み、活動してまいります。


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