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裏千家淡交会ミュンヘン協会 会長 ヴォルフディーター・ショーフ


   1972年、当時お家元だった鵬雲斎大宗匠からお茶室「閑松庵」をバイエルン州に寄贈して頂きました。現在閑松庵はミュンヘン市内にある広大な公園、イングリッシュガーデンの一角にある日本庭園内に建っています。この公園は地元住民の方だけでなく世界中から訪れる観光客にも大変人気があり、その中でも閑松庵は最も人気のある名所の一つとなりました。
  大宗匠はお茶室を寄贈して下さっただけでなく、ミュンヘンに業躰先生を派遣して下さり、瞬く間に多くの生徒がお茶を学ぶようになりました。1991年には茶道グループがミュンヘン同好会として正式に承認され、協会となった今日まで、裏千家茶道をこの地で広めようと努めてきました。主な活動には、4月から10月の間、月2回行われている茶道プレゼンテーションがあり、毎年合計1000名を超える参加者があることを誇りに思っています。また閑松庵の周辺では毎年7月に日本祭りが行われます。昨年の日本祭りでは240名以上の方々を呈茶でおもてなしいたしました。
  茶道の稽古にも力を入れており、裏千家デュッセルドルフ駐在講師の倉本宗信先生が毎月1回、指導に来て下さいます。更に熱心な生徒は毎週2回、当協会会員の大矢宗幸先生の指導の下、稽古を行っています。
  貴重なお茶室の管理も協会の重要な仕事です。お茶室を維持するためには頻繁な手入れが必要ですが、幸運なことに私たちはバイエルン州の支援を受け、昨年はアルプス地方の伝統的な屋根板を使って屋根を新しくしたので、茶室にドイツ風の趣が加わりました。
  当協会は、ヨーロッパに茶道を根付かせ、単なる異国に対する淡い関心以上のものにすることを大きな目標としています。私たちはこのような目標を持って、茶道を紹介し、教えられることを非常に幸運に思っています。

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