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裏千家淡交会 トロント協会 会長 ジェームス・ヘロン

  北米に広がる五大湖の一つ、オンタリオ湖を望むカナダのトロントに、茶道裏千家の同好会が発足したのは、1976年でした。発足当時はごく少数の茶道愛好者の集まりで、日本からお見えになるお客様を一碗でおもてなししていましたが、経験を積みながら地道な活動を続ける内に、地域社会にも茶道紹介の場を持つようになり、日本の伝統文化である茶道が広く市民に知られるようになりました。現在は裏千家淡交会トロント協会となり、50余名の会員が日々精進を続けています。
  同好会から始まった私達が、2007年に催された全北米裏千家協会の茶道講習会で、ホスト協会の大役を果たすことができたことは大きな喜びでした。
  毎年秋には立礼棚を使った「秋の茶会」を催し、会員手作りの主菓子でトロントの市民にお茶を差し上げています。2008年には総領事館の要請により、日加修交80周年記念への参加行事として「秋の茶会」を行わせて頂きました。
  各国の移住者による多様な文化を国として認めているトロント市では、「メトロ・トロント・キャラバン」という催しが開かれていました。移住者が出身国の行事や文化を紹介するというもので、日系文化会館の会場では私達が茶道紹介を行います。10日間という長期間、デモンストレーションなどを行い、茶道の普及に大いに貢献できたと思います。
  さらに2009年7月9日にはカナダご訪問中の天皇、皇后両陛下に日系文化会館にて拝謁の栄を得ました。労いのお言葉を掛けて頂き、今後もさらに活動を広げていきたいと、思いを新たにいたしました。


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