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裏千家淡交会 メキシコ協会 会長 ロベルト・ベハル・宗喜

  淡交会メキシコ協会は1954年、鵬雲斎大宗匠と納屋宗淡宗匠が茶道行脚でメキシコを訪れられた際、菅原宗墨先生を最初の指導者として活動を開始しました。1973年には大宗匠にエチェべリア大統領邸の茶室「紫雲庵」の席披きにご臨席いただきました。また出張所も開設され、日暮宗豊先生が駐在講師として着任され、首都・メキシコシティーを拠点に、一層茶道の普及に力を注いできました。会員数は出張所開設以来、延べ1000名以上を数え、優秀な指導者も多く育っています。
  私達はメキシコシティーと、その近郊のサン・トーマス・アフスコという小さな街で、毎週のお稽古はもちろん、初点や宗旦忌、茶事、除夜釜といった行事を行ってます。サン・トーマス・アフスコには、「待庵」写しの「忘筌庵」と、四畳半の「寸暇楽」という茶室があり、「寸暇楽」には一部古い鉄道の枕木が使われていますが、どちらの茶室も伝統の工法によって地元の大工の方の手で造られたものです。
  2004年の淡交会中南米大会はメキシコシティーで行われ、総勢600名が参加。メキシコと、地球の反対側である日本をはじめとする、世界の人々の、お茶を通じた素晴らしい交流が生まれました。これらの行事が、茶道の魅力を伝え、メキシコをはじめ中南米の人々を茶の湯の世界に近づけてまいりました。
  今後も大宗匠の「一碗からピースフルネスを」の理念に基づき、会員一同、力を合わせて南米大陸における茶道普及に一層励んでまいりたいと存じます。


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