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裏千家淡交会ミシガン協会 幹事長 鍋田広子


  ミシガン州は北海道札幌市と緯度が殆ど同じで、一年の内、半年は厳しい寒さに見舞われる所ですが、その半面春から秋にかけてはとても素晴らしい所でございます。五大湖のうちの三湖に囲まれ、州最大の町デトロイトは昔から自動車産業が中心となり発展した町で、現在では日本の企業が300社ほど進出し、日本人出向者の家族も1万人を超えております。
  ミシガン協会は、2005年7月よりデトロイト市から西へ1時間ほどの所のサウスライオン市にて裏千家茶道教室として生徒数8名から始まり、2007年12月には、会長・赤堀正明氏(JATCO USA社長)、顧問・篠塚保氏(在デトロイト日本国総領事)及び原田収氏(今日庵老分)のご協力を得、協会を発足するに至りました。
  サウスライオン市より北へ1時間半ほどのサギノー市には鵬雲斎大宗匠及び、故納屋宗淡宗匠ゆかりの阿波鷺能庵があります。この茶室は姉妹都市徳島との協力で淡交社により建設された建物で、我々も鷺能庵からの依頼を受けてこちらに訪れ、茶道のデモンストレーションを行っております。2008年3月には、ミシガン州アンアーバー市と彦根市との姉妹都市提携40周年を記念して、陶芸家の奥田英山氏と田村静夫氏が来られ、信楽焼の紹介が行われました。この行事は3日間にわたりミシガン大学アンアーバー校及びミシガン州立大学ランシング校と、日本人の出向者の多いノバイ市市役所にて行われました。我々もこの行事に参加させて頂いて、デモンストレーションを行い、貴重な日本文化交流及び普及の場を得ることが出来ました。


  大宗匠が長年茶道の海外普及に力を入れて下さったことで、日本文化に興味を持つ方々が増えていることを改めて知る次第でございます。今後もミシガン州の大地への思いやりの心を忘れず、裏千家茶道の普及にたずさわっていきたいと思っております。

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