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裏千家淡交会 カウラ協会 幹事長 幸子・クックスリー


  カウラ市は、オーストラリアにある人口一万人弱の小さな町で、シドニー市から車で5時間半ほどの内陸部にあります。第二次世界大戦中、日本人兵士の捕虜収容所が置かれた場所近くの丘陵には、1979年に広大な回遊式日本庭園がオープンし、芝生の間を曲水が流れ、春には桜をはじめ躑躅や藤などが咲き乱れます。
  季節が日本とは逆のため、この地では秋に桜が咲きます。9月末には、毎年桜祭りが催され、私達カウラ協会(会長ドン・キブラー)も、シドニー出張所の鈴木宗美先生を中心に20年近くお呈茶をして参りました。
  2008年は、カウラ協会が発足から3年目となり、シドニーより粗信仁日本国総領事をお迎えし、日本各地、オーストラリア各州からの参加者を交えて壮大な行事となりました。
  協会員が協力して手作りしたピンクと白2色の練り切りのお菓子を、小学生会員手作りの舟形に乗せてお出しし、大好評を得て500人近くのお客様に呈茶をしました。毎年のことですが、うららかな春光の中で野点をしていますと、必ずたくさんの方々が茶道に興味を持たれ、習ってみたいとの問い合わせが寄せられます。カウラの町も確実に年々発展をとげて来ています。当協会も、茶道の魅力を広く発信し、町と共にますます成長していけるよう、努めて参りたいです。


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