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裏千家淡交会アルゼンチン協会 会長 有水 恵美子


  アルゼンチンといえば、日本のちょうど反対側に位置して日本と12時間の時差があり、サッカーやタンゴ、イグアスの滝が有名です。
  裏千家淡交会アルゼンチン協会は1954年、当時若宗匠でいらした鵬雲斎大宗匠が来亜された折に発足しました。当初は大学等で茶道に関する講演を行ったり、ラジオで茶道の歴史や精神についての放送をしたりしていましたが、宗家より畳や茶道具等を贈って頂いてからお点前の稽古ができるようになりました。業躰の白波瀬宗幸先生がペルーに駐在中は年に2回の指導を頂いておりましたが、現在はメキシコ出張所の駐在講師である日暮宗豊先生に年に2回指導して頂いています。私事ですが、私は平成4年に京都の裏千家学園で6ヶ月間学ばせて頂き、帰国後は当会で指導致しております。
  協会の主な活動としては、お正月には花びら餅を社中の皆さんと作り、初茶会を行ってお菓子とお茶を頂きながら一年の計画を立てます。月に1、2回は日本庭園や各種の文化団体でデモンストレーションを行っています。日亜学院(小学校)では日系3世、4世の子供たちや現地の子供たちにお茶を教えています。容易ではありませんが、1年後にはお菓子の頂き方やお茶の飲み方、帛紗捌き、棗の清め方等を習得します。また月に1回、浄土真宗の2世の僧侶が経営されている和食レストランで茶会を催しています。
  アルゼンチンでも段々とお茶の奥深さに興味を持つ現地の方が多くなっています。一人でも多くの人に茶道の良さを伝えるように努力していきたいと思います。
  鵬雲斎大宗匠、坐忘斎お家元、諸先生方に、ここまでお導きくださいましたことを厚く御礼申し上げます。

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