裏千家インターナショナル・アソシエーション(UIA)

2008年度総会を開催





  1月31日、千 玄室大宗匠出席のもと、裏千家インターナショナルアソシエーション(UIA)の2008年度総会が京都ブライトンホテル(京都市上京区)において開催されました。
  UIAは、茶道の国際化を推進し、「一碗からピースフルネスを」の理念に基づき、茶道を通じて世界平和に寄与することを目的に昭和60年(1985)に設立され、裏千家国際セミナー修了者を中心に、国内外の530余名(2009年1月現在)が在籍する会員組織です。

  本年度の総会は、全国から役員・会員100名が出席して開催されました。
  冒頭、大宗匠が「このたび、天江喜七郎会長が国立京都国際会館の館長に就任され、私どもとしても大変嬉しい思いです。寒い日が続きますが、UIA会員の皆さんには、‘千里同風’の風で心をあたため合っていただきたい」と挨拶されました。




  続いて天江喜七郎会長(国立京都国際会館館長、外務省参与、淡交会顧問)が、「今年も1年、皆様と協力して、一碗のお茶が人の心の安寧に通じるのだということを世界に広めていきたいと思っています」と述べられました。



天江会長挨拶


  総会は、笠井治子運営幹事を議長に議事が進行。はじめに関根秀治総括幹事(裏千家事務総長・淡交会副理事長)より宗家・淡交会総本部報告があり、続いて2008年度事業報告・収支決算報告、2009年度事業計画、同予算案について有田外喜彦運営幹事(淡交会総本部国際部部長)と小林町子監事からそれぞれ説明があり、いずれも満場一致で承認・可決されました。
  UIAでは、設立20周年記念事業として「実用・茶道用語辞典」の翻訳に取り組み、2007年に“A CHANOYU VOCABULARY”(淡交社刊)を刊行。茶道文化の理解のために非常に有益な書として高く評価されています。2009年度からの新たな翻訳プロジェクトとして学校茶道教本「裏千家茶道」の英訳に取り組むことが紹介されました。


宗家・総本部報告


  総会後には大宗匠が講演され、「困難な時こそ、前向きの姿勢が大切。お茶の緑は、地球の自然そのものです。その緑と一体になることによって、自分自身を穏やかに、且つ豊かにすることができるのです。どうぞ、一碗のお茶を誰彼区別なく広めてください」と語られ、日ごろはそれぞれのエリアで、また、地域の枠を超えて連携しながら活動を展開する会員に、力強い励ましの言葉を贈られました。

  総会終了後の懇親会では、大宗匠が各会員と親しく交流され、また、裏千家学園別科外国人研修コース(みどり会)の学生も加わり、和やかで国際色豊かな会となりました。



三浦哲彦相談役の発声で乾杯


阿蘇和宏元運営幹事が閉会の挨拶





  総会前には信越北陸エリア・九州沖縄エリア担当の呈茶席が設けられ、全国各地から集まった会員に一碗が呈されました。