裏千家インターナショナルアソシエーション(UIA)

設立30周年記念総会


  平成27年10月31日(土)、京都市国際交流会館(京都市左京区) において、千 玄室大宗匠、伊住公一朗様(一般社団法人茶道裏千家淡交会理事)出席のもと、裏千家インターナショナルアソシエーション(UIA)設立30周年記念総会が開催され、国内外の役員・会員約210名が出席しました。 
  UIAは大宗匠の「一碗からピースフルネスを」の理念に基づき、会員一人ひとりが茶道の国際化と世界平和に寄与することを目的に昭和60年(1985)に設立。会員は裏千家茶道国際セミナーの修了者を中心に毎年その数を増やし、現在では国内・海外合わせて540名を擁する組織に発展しています。(平成27年10月現在)

 ◇記念茶会
  午前より記念茶会が開かれ、濃茶席を北海道・東北、関東エリアが担当し、薄茶席を信越・北陸、東海、近畿、中国・四国、九州・沖縄エリアが担当。各エリアの特色ある菓子とUIAらしい各国の見立ての道具組で一碗が呈されました。


【濃茶席】

【薄茶席】

  ◇設立30周年記念総会
  午後2時30分、辻 治美運営幹事の司会により開会。冒頭、大宗匠が、「国際的な視野を持って茶道を広める人達の組織をつくりたいとの思いから、亡くなりました登三子と協力してUIAを設立しました。この度は節目の年を迎えましたが、皆様には活動を次世代に受け継ぐためにぜひ若い方を育てて欲しい。そして今後ますます一碗のお茶をもって日本の文化や立場を世界に示していってください」と挨拶されました。天江喜七郎会長(淡交会顧問)の挨拶に続き、設立以来30年間継続してUIAの活動に寄与した会員36名(うち出席20名)へ大宗匠から30周年記念特別表彰が授与されました。



  続いて田中一良運営幹事が議長に選出され議事が進行。宗家・総本部報告として「茶道裏千家2014年の記録」の上映、嶋 学運営幹事(淡交会総本部渉外・広報部長)より2014年度事業報告・決算報告、2015年度事業計画・予算案について説明、また、田村輝子監事から監査報告がなされ、全ての議案は満場一致で承認・可決されました。

 ◇特別講演
  午後3時半から、村田晃嗣同志社大学学長による「グローバル時代の教育と文化」と題した特別講演が行われました。
  村田学長は「教育や文化におけるグローバル化とは多様な生き方や考えを認め、受け入れることです。あるフランス文学者は『不寛容に対して寛容の持つ武器は“自らを省みること”と“説得”である』と述べましたが、これを茶道で考えると、稽古とは自己反省の繰り返しであり、主客が心を通わせようとする努力は“説得”の積み重ねといえます。深く寛容の精神と結びつく茶の湯を通して、私達は多様な価値観と共存する心構えを学ぶことができるのです」と語り、示唆に富む話に会員は熱心に耳を傾けました。



  会場にはUIA設立以来の歴史を振り返る写真パネルが展示され、会員は懐かしい写真を見ながら30年の歩みを振り返りました。


 ◇懇親祝賀会
  午後5時15分よりウェスティン都ホテル京都にて染山久江運営幹事の司会で開会し、伊住様の挨拶に続いて村田学長の発声で乾杯。途中、みどり会(裏千家学園茶道専門学校外国人研修コース)の学生紹介や、韓国と中国の裏千家駐在講師の紹介、各エリアの活動紹介もあり、終始和やかな雰囲気の中で参加者は親睦を深めました。


北海道・東北エリア 関東エリア

北陸・信越エリア 東海エリア

近畿エリア 中国・四国エリア

九州・沖縄エリア