第26回ひな祭り茶会


裏千家学生茶道研究会
評議員長 野村麻由


  3月5日(火)、京都市左京区の「下鴨茶寮」において第26回ひな祭り茶会を開催。裏千家学生茶道研究会加盟大学の男子学生が、女子学生をもてなしました。
  このひな祭り茶会は、下鴨茶寮先代女将の佐治政子様が、戦争でひな祭りをお祝いできなかったご経験から、若い世代にひな祭りを楽しんでもらうとともに、日本文化を継承していって欲しいとの思いで発案、当研究会へお声掛けいただいたことにはじまります。
  今回のテーマである「凛然」には、現在NHK大河ドラマの主人公として注目されている新島八重が激動の時代を誇り高く堂々と生きたように、今を生きる私たちも魅力的な生き方ができるようにとの想いを込めました。新島八重は後半生、裏千家茶道に熱心に取り組んでおり、晩年には女の子たちを招いてひな祭り茶会を催していたとの記録があります。先代女将と同様、戦中下に若い時代を過ごした八重も、若い世代に平和な世の中でひな祭りを楽しんでもらいたいという想いがあったのではないでしょうか。




  今年は9大学から18名の女子学生を招くとともに、八重が勤務していた京都府立鴨沂高校(当時は「新英学校及女紅場」)の生徒と、夫・新島襄が設立した同志社より小学校6年生の児童を招待いたしました。






  ひな人形を飾った点心席では、女将のご厚意でひな祭にちなんだ生演奏を聴きながら、おいしい料理でおもてなししました。




  当日は天気にも恵まれ、まさにひな祭り茶会日和でした。茶席では、児童達の楽しそうな姿に心が温まりました。これからも、この素敵な行事が続くことを願っています。




  裏千家学生茶道研究会は関西圏の22大学の茶道部が加盟し、茶道に対する学術研究と会員相互の交流・親睦を図ることを目的に活動しています。