第24回学校茶道担当者・第33回学校茶道指導者
合同研修会
「こころの教育 人づくり 21世紀の学校茶道を創造する」を研究主題に


  7月27日〜29日、学校茶道担当者・学校茶道指導者合同研修会が宗家、京都東急ホテルを会場に開催され、全国から茶道に関心のある教職員・淡交会各支部学校茶道連絡協議会会員174名が受講しました。
  27日の開講式には千 宗之若宗匠が臨席。若宗匠は「世の中が不安定で自由なだけに、一つのものに打ち込み納得するまで身に付けさせるのは大変なこと。学ぶ側にも教える側にも努力と辛抱が必要です」と学校茶道への姿勢と重要性を語られました。


千 宗之若宗匠のご挨拶


  続いて、関根秀治・淡交会専務理事の基調講演、浅沼 博・三重県立宇治山田高等学校前校長より本年度から実施された新学習指導要領による教育改革の動きと裏千家の取り組みについて課題提起が行われました。
  その後、幼稚園から大学までの学校種別の7グループに分かれてアドバイザーを座長に意見交換会。同会では各々の抱える課題や体験談、そして教育改革への対応などについて意見が交わされました。アドバイザーは以下の7氏。
  浅沼 博氏(三重県立宇治山田高等学校前校長)
  小牧久芳氏(宮崎日本大学高等学校教諭)
  高月賢太郎氏(倉敷翠松高等学校校長)
  名取康雄氏(千葉・大網白里町立白里中学校教諭)
  波佐間清氏(下関教育事務所次長)
  船生敏夫氏(東日本国際大学教授)
  山本義和氏(兵庫・須磨浦小学校教頭・同幼稚園園長)

  夕食会ではグループごとに楽しい歌などが飛び出し、受講者相互の親睦を深めました。


関根秀治・淡交会専務理事
の基調講演
浅沼 博・三重県立宇治山田高等学校前校長
による課題提起


幼稚園から大学まで学校種別のグループに分かれての意見交換会


夕食会    





  28日は、各講師による講義や事例発表、さらに前日に引き続いて意見交換会が行われました。
●講義・事例発表をされた講師の皆様
・ 梶田叡一氏(京都ノートルダム女子大学長):「生き方を磨く教育とは―〈お茶〉の教育的意義を考えるー」
・ 角屋重樹氏(広島大学大学院教授):「学校教育と学びの文化」
・ 中山靖雄氏(財団法人修養団常務理事・伊勢道場長):「心づくり 人づくり」
・ 高月賢太郎氏(倉敷翠松高等学校校長):「茶道全校正科校にみる茶道の実践事例と教育効果」


写真左より、講義をされる梶田氏、角屋氏、中山氏

(写真左)事例発表の高月氏

熱心に聴講の参加者





  29日は午前中に宗家見学、その後東急ホテルに移動して、全体会議が行われ、代表者が各意見交換会の内容を発表、質問や要望も寄せられて今後の学校茶道の取り組むべき方向性が示されました。
  閉講式で、若宗匠は「未来をつくっていく子どもたちに、茶道を通じて人間関係の大切さ、そして日本古来より育んできた生活文化、伝統文化などを教えていっていただきたい」と語られ、受講者の代表に修了証を授与されました。


学校茶道指導者・担当者の受講生には
閉講式で若宗匠より修了証を授与
利休御祖堂参拝に向かう参加者