第42回学校茶道指導者研修会・第32回学校茶道担当者講習会
 合同研修会

  7月22日から24日までの3日間、宗家・京都東急ホテルを主会場に開催し、淡交会各支部学校茶道連絡協議会会員138名、全国の裏千家茶道採用校の教職員等52名の計190名が受講しました。



 
7月22日(金)
  開講式

  午後1時30分から開講式が行われ、冒頭、千 宗室家元が「日本人は生活の中で工夫をすることによって昔から季節との折り合いをつけてきました。永年守り伝えられてきた生活の智恵を子どもたちに茶道指導を通して伝えていただくことで、次代に繋げるパイプ役となっていただきたい」と挨拶されました。




 
基調講演 中村 哲 兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授・和文化教育研究交流協会理事長
   「社会の危機状況における和文化教育の意義」と題して、茶道をはじめとする和文化が教育に果たす役割や意義について講演されました。




 
事例発表T 染山宗江 淡交会参事補・東京第一東支部幹事長
  東京都荒川区内の6保育園並びに1小学校の茶道指導についての事例発表が行われ、1カ所の保育園から始めた茶道指導が6保育園・1小学校に拡大し、子どもたちから保育士・保護者へと茶道への関心が広がっているとの発表がありました。




 
事例発表U 南部 務 高知県南国市立長岡小学校教頭
  文部科学省国立教育政策研究所の平成20・21年度「我が国の伝統文化を尊重する教育に関する実践モデル事業」指定校として、授業と部活動で茶道に取り組まれた経験から、児童が茶道に触れることで日本文化への興味・関心を深めるとともに、日常の生活に落ち着きが出てきたとの発表がありました。




 
総本部報告・裏千家からのインフォメーション
  木戸崇夫裏千家事務局長・淡交会常任理事から総本部報告。その後、野寛明裏千家学園事務長から同学園や天津商業大学裏千家茶道短期大学の紹介と第4回茶道文化検定の案内等が行われました。




 
夕食懇親会
  アドバイザーの淺沼宗博氏から乾杯の発声があり、受講者たちは意見交換会ごとにテーブルを囲み、終始和やかな雰囲気の中、懇親を深めました。




 
7月23日(土)
  講義 波佐間宗清 淡交会参事・下関市教育委員会教育長

  「お茶の心と学校茶道」〜これからの教育を考える〜と題して、学校教育において茶道の果たす役割や茶道指導者の心構えを内容とした講義が行われました。




 
大徳寺聚光院利休居士墓参・金毛閣拝観
  受講者は大徳寺に移動し、4班に分かれて利休居士墓参と金毛閣拝観を行いました。




 
実技解説
  裏千家学園を会場に、阿部宗正業躰による実技解説が行われ、「お茶とお菓子のいただき方」と「盆略点前」を指導する際のポイントが解説されました。モデルは京都市立西野小学校の茶道部児童7名が務めました。




 
利休御祖堂参拝と茶室拝観
  初めて兜門を潜る受講者も多く、茶道への想いを新たにする機会となりました。


7月24日(日)
  意見交換会


大学・短期大学・各種専門学校
アドバイザー:船生宗敏氏
(東日本国際大学教授)
高等学校A
アドバイザー:中原宗正氏
(徳島県立富岡東高等学校教頭) 
高等学校B
アドバイザー:吉田宗石氏
(神奈川県立七里ガ浜高等学校校長)

高等学校C
アドバイザー:名取宗康氏
(千葉県立東金高等学校
教頭)
中学校・高等学校 正科
アドバイザー:淺沼宗博氏
(皇学館大学現代日本社会学部
特別招聘教授)
中学校
アドバイザー:小関洋治氏
(前和歌山県教育委員会教育長・
和歌山大学客員教授)

小学校A
アドバイザー:波佐間宗清氏
(下関市教育委員会教育長)
小学校B
アドバイザー:永野宗隆氏
(高知県教育委員会
小中学校課課長)
幼稚園・保育園
アドバイザー:山本宗義氏
(須磨浦学園長・同小学校校長・
同幼稚園園長)


 
全体会議
  アドバイザーの永野宗隆氏の進行で、意見交換会で話し合った内容を代表9名が発表しました。

 
閉講式
  閉講式では、主催者を代表して橋本一郎淡交会総本部事務局次長が挨拶。その後、学校茶道指導者研修会の受講者を代表して佐々木宗久氏(岩見沢支部学校茶道連絡協議会委員長)、学校茶道担当者講習会の受講者を代表して上田敬子氏(飯塚市教育委員会教育委員長)にそれぞれ修了証書を授与、引き続き名古田宗友氏(石見支部元幹事長)が謝辞を述べ、3日間に亘る合同研修会を終了しました。



指導者研修会代表拝受担当者講習会代表拝受


受講者代表謝辞