第35回裏千家ハワイセミナー
〜ハワイセミナー35周年、ヒロ協会設立35周年を記念して〜
(7月18日〜27日)


  1972年、千 玄室大宗匠の設計によるハワイ大学の茶室「寂庵」、茶庭「清苑」の贈呈式ツアーを第1回として始まった裏千家ハワイセミナーは、今年35周年を迎えました。
  35回目の節目ということもあり、日本全国各地のみならず海外よりの参加と学校茶道の招待学生13名を含め、今回は例年の倍ほどの140名の団を結成しての開講となりました。


結団式で挨拶される大宗匠


  7月19日には、日系人を含む4万人以上の兵士の魂が眠るパンチボウル国立太平洋記念墓地に於いて、鵬雲斎大宗匠による、世界平和祈念献茶式が執り行われました。
  献茶式には、岩谷滋雄在ホノルル日本国総領事、ダン・リーフ海軍将軍、ジョージ・有吉元ハワイ州知事の出席を始め、日本からのセミナー団員、茶道裏千家淡交会ハワイ協会ほか関係者、約400名の参列者が心ひとつにし、大宗匠の一碗のお茶とともに世界平和を祈念いたしました。




献花をされるダン・リーフ海軍将軍、千玄室大宗匠、岩谷滋雄総領事


  献茶式終了後、団員は、日本文化センターに移動し、「星光庵」に於いて茶道裏千家淡交会ハワイ協会による記念茶会に参加いたしました。
  また、同日夕刻よりヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジにて、大宗匠主催晩餐会が行なわれ、その席で、第35回ハワイセミナーを記念して、関係者に大宗匠よりハワイ大学アウトリーチカレッジ学部長ピーター・田中教授、ハワイ大学前学部長ヴィクター・小林教授、ハワイ大学アウトリーチカレッジ、イーストウエスト・センターの諸氏・諸団体に感謝状等が、また元ハワイ州知事夫人で有心会会長のジーン・有吉氏、淡交会ハワイ協会副会長のルース・小野氏、ブレイカーズホテル総支配人エセル・ナダ氏に功労者賞等が贈呈されました。

ハワイ協会主催交歓茶会   「星光庵」にて  立礼席で


大宗匠主催晩餐会にて 於:ヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジ


  20日〜21日の2日間に亘り、ハワイ大学に於いて、セミナーが開講されました。
  ハワイ大学学長のヴァージニア・ヘンショー教授、イーストウエストセンター館長のチャールズ・モリソン教授の講義に加え、今回、特別講師として、日本より辻留の辻 義一氏と末富の山口富蔵氏を迎えて、懐石料理と御菓子についてそれぞれ講義がなされました。
  また、倉斗宗覚業躰の解説で、茶道実技講習も行われ、団員はじめ、現地会員も熱心に聞き入っていました。
  セミナー終了後は、裏千家、ハワイ大学、イーストウエストセンターよりそれぞれ、団員ひとりひとりに修了証が手渡されました。



ヴァージニア・ヘンショー学長



末富・山口富蔵氏


茶道実技講習辻留・辻義一氏


  20日、セミナー団員は、ハワイ大学内の茶室「寂庵」にて行なわれた、同大学茶道部との交歓茶会に参加し、またハワイ協会主催の夕食会に招待を受け、現地の方々との交流を深めました。


ハワイ大学茶道部による茶会 「寂庵」にて 立礼席




大宗匠よりハワイセミナー35周年の記念品の
茶碗がセミナー団員とハワイの協会会員に
贈呈されました。  (茶碗の作者伊藤南山氏と)


  オアフ、ハワイ、カウアイ、マウイの各島にある裏千家淡交会の協会のうち、ハワイで二番目に古い歴史を持つハワイ島の茶道裏千家淡交会ヒロ協会が、本年で設立35周年を迎えるにあたり、記念行事が行なわれ、10日間コースの団員は、ハワイ島へ移り、参加いたしました。
  ハワイ島ヒロ大神宮に於いては、大宗匠による日系移民先駆者慰霊献茶式が厳粛に執り行われました。




  また、ヒロ協会主催の記念茶会がリリウォカラニ公園内にある、茶室「松浪庵」で行なわれました。
  夕刻には、記念式典並びに夕食会が催され、ヒロ協会35年の軌跡が映像で紹介されるなど、交流も深まり、心温まる祝宴となりました。


リリウォカラニ公園内茶室「松浪庵」にて


ヒロ協会設立35周年記念式典・夕食会にて


さよならガーデン・パーティー


学生による恒例のエンターティメント


セミナー最終日の25日には、恒例のさよならガーデンパーティーが、ブレイカーズホテルのプールサイドにて行なわれ、ハワイの夕暮れを背に最後の交流の場で、親交を深めました。