皇太子殿下がサイゴン裏千家同好会の稽古をご視察


サイゴン裏千家茶道同好会
代表 佐藤史子(宗文)

  ベトナムを訪問されている皇太子殿下が、茶道の稽古をしているベトナム人と交流されることを希望されているとのことで、2月13日、ベトナム・日本人材協力センターに来訪され、私たちサイゴン裏千家同好会の稽古をご視察になられました。
  午後4時過ぎに皇太子殿下をセンターの和室にお迎えし、当会のベトナム人会員6名及び日本人会員3名の稽古風景をご覧頂きました。皇太子殿下はとてもお親しい笑顔で最初に私に、「お茶を教えていてどうですか」とお声を掛けてくださいました。
  またベトナム人メンバーには、「お稽古はどうですか」、「どのくらいお稽古をしていますか」、「お茶を点てるとき、どんなことを思って点てていますか」などお聞きになり、ベトナム人メンバーも日本語とベトナム語で、一所懸命答えておりました。
  最後に「これからも、がんばってお稽古を続けてください」と、励ましの言葉を掛けていただきました。

  会場を案内されていたセンターの所長さんからは、後刻、皇太子殿下がご覧になっていたときのご様子を、
  「皇太子殿下はとても感心していらっしゃいました。皆、きれいに着物を着て、床の間にもちゃんと掛け軸とお花を自分たちで用意して、とてもすばらしいとおっしゃっていました。わび、さびのような静かな心を感じ、その精神を大切にしたいと答えたメンバーのお点前や(ベトナム人男子学生がお点前をしました)お茶の礼儀作法を学ぶのが、楽しいと言うメンバーの姿勢にも、とても感心していらっしゃいましたよ」と話してくださいました。

  ご訪問はほんの10分程度のことでしたが、ベトナムの地で皇太子殿下をお迎えし、裏千家茶道を学んでいるベトナム人学生がいることだけでなく、日本文化そして日本の心をこうして理解しているということを知って頂くことができ大変感激致しました。
  当会は未だ同好会ですが、裏千家淡交会海外協会として活動できるよう今後もさらに精進させて頂きたいと存じます。



私たちの稽古風景(ベトナム人会員6名及び日本人会員3名)の
稽古風景をご覧頂きました。
一番左が私(佐藤)、水屋係として奥に控えているのが
日本人会員の鈴木真由さん、他は全員ベトナム人会員です。