裏千家淡交会シンガポール協会社中が宗家特別研修




  6月21日(火)、22日(水)の両日、裏千家淡交会シンガポール協会社中23名が京都を訪問、宗家で茶道の特別研修を受けたほか、大徳寺聚光院参拝など、短い滞在ながらも充実した研修を行いました。

  シンガポール協会の発会は1991年6月。 現在の会員数は約60余人、市内中心部に協会としての稽古場を有し、また南洋理工大学(NTU)にて2001年秋より開講された茶道の単位講座を担当するなど存在と文化活動が高く評価されています。

  21日(火)朝より茶道会館での実技講習が始まりました。朝礼で千 玄室大宗匠より激励を受けた会員たちは、感激を胸に講習に臨みました。初級、中級、上級の3クラスに分かれて、それぞれ中西宗修業躰、町田宗隆業躰、志村宗光業躰より指導を受けました。限られた時間での宗家研修に会員それぞれに少しでも多くのことを吸収しようと、真剣に取り組んでいました。普段、稽古の中で疑問に思っていることや不明瞭な部分につき丁寧に指導を受け、今後の修道に心を新たにしておりました。
  訪日研修団に加わって参加したシンガポール南洋理工大学のヨー・オン・チェ教授(同協会顧問)は講習の様子を見学、大学における今後の茶道講座のあり方の参考にしようと、熱心にメモを取っていました。




  午後には今日庵を拝観、裏千家茶道の歴史の重みを実感するひと時を過ごしました。

  夕刻には理事長主催の夕食会が催され、冒頭、大宗匠より今後のシンガポールにおける協会の活動について、激励の言葉を頂きました。大宗匠をはじめ、業躰講師、木戸崇夫淡交会常任理事・総本部事務局長らとともに、寛いだ雰囲気の中、親睦を深めました。

  22日には大徳寺聚光院を参拝、満開の沙羅の花に迎えられ、貴重な文化遺産と茶室を見学し、歴代家元の墓前にお参りをしました。
  短い研修ではありましたが、多くの感動と収穫を得た協会会員たちは、一層の精進を誓い、京都を後にしました。


宗家拝観(写真左はヨー教授)