第50回裏千家茶道国際セミナー
〜節目を迎えた茶道を世界に発信する宗家講習会〜





  さわやかな好天に恵まれた5月13日から15日までの3日間、茶道会館と裏千家学園を会場に第50回裏千家茶道国際セミナーが実施されました。
  同セミナーは1981年秋に始まり、以来春と秋の年2回開催している英語による講習会で、これまでに1,700人以上が受講。修了生の多くが受講の後、「裏千家インターナショナルアソシエーション」に入会し、茶道の海外普及に活躍しています。
  今回、50回という節目を迎えたセミナーですが、茶道を通じての国際交流が盛んとなっていく時代を反映して、受講希望者は年々増加しています。「茶の湯を通じて海外の人達と交流をしたい」、「外国人に茶道を紹介する機会があるのでその方法を知りたい」など受講の動機は様々ながら日本全国から、2人の男性を含め30名が受講しました。


グループに分かれてプレゼンテーション実習 パソコンを使用しての講義


  開講式に続き、セミナーは英語による自己紹介から始まり、禅講義、利休御祖堂参拝・今日庵拝観、プレゼンテーション解説、茶室での実技、グループディスカッション、大徳寺聚光院参拝、コンピュータの映像を駆使した裏千家茶道の海外活動についての講義などが3日間に亘り、全て英語で実施されました。プレゼンテーションの解説方法を学ぶプログラムでは、受講生がグループに分かれ力を合わせ講師の手本をもとに、それぞれが独自の解説を工夫しプレゼンテーションに挑みました。受講生より「プレゼンテーション発表のために、グループの仲間達と昨日の夜遅くまで練習し大変でしたが、充実したプログラムで3日間がすぐに過ぎてしまいました」、「セミナーで茶道指導の要点を学ぶだけでなく、新ためて茶道の素晴らしさ・魅力に気づかされました」などの声が聞かれました。
  受講生は、裏千家外国人茶道講師陣から英語での茶道の指導や紹介の要点を学ぶことで、茶道のみならず、改めて日本文化について再認識する中、茶道の海外普及や諸外国との文化交流へ一層の意欲を見せていました。