第54回裏千家茶道国際セミナー





  5月25日から27日、茶道会館および裏千家学園を会場に第54回裏千家茶道国際セミナー(The 54th Urasenke International Chanoyu Teaching Seminar)が開催されました。このセミナーでは、講義や実践形式の実技を通じて英語による茶道の紹介・指導法の習得を目指しています。1981年秋に第1回が開催され、これまでに約1800名を数える受講生は、現在、国内外で裏千家茶道の普及に寄与しています。
  54回目となる今回、全国各地から29名が受講。初日こそ生憎の天気になりましたが、2日目以降は爽やかな陽気に恵まれました。


「ことば」(Urasenke Follower's Statement of Goal)の唱和


  3日間のカリキュラムは実技に加え、禅講義・坐禅、今日庵拝観や大徳寺聚光院参拝、グループディスカッションやデモンストレーション実習など豊富な内容。全て英語で行われます。


大徳寺塔頭龍泉庵の松濤諦雲老師による禅講義・坐禅


  デモンストレーション実習では、講師スタッフの模範演技を参考に、受講生が4つのグループに分かれ茶会を実演。進行に合わせ、ナレーターが作法の意義やお茶の精神について語り、亭主方と客との間では軸や花、道具についての和やかな会話が交わされました。「前日の夜遅くまで打ち合わせやリハーサルをした」グループもあり、受講生同士の親睦を深める良い機会になりました。


茶会デモンストレーションの様子


  セミナーを終えた受講生からは、学んだことを活かして「和の心を多くの人に伝えたい」、「心を込めて一碗のお茶を点てることの大切さを改めて学んだ」との感想や、「同じ志を持つ同門との出会いが財産になった」との声も聞かれました。