戻る
第71回裏千家茶道国際セミナー
  平成29年6月17日(土)、18日(日)の2日間、茶道会館および裏千家学園を会場と して、第71回裏千家茶道国際セミナーが開催されました。

  本セミナーでは、英語での茶道紹介や指導方法を学ぶための実践的なカリキュラムが組まれています。昭和56年に第1回が開催されて以来、2,000名以上の方々が受講しており、今回は定員を大きく超える応募者の中から30名が参加しました。本セミナーを終了した受講生の多くは「裏千家インターナショナルアソシエーション(UIA)」に入会し、裏千家茶道の海外普及に貢献しています。

  開講式では木戸崇夫淡交会専務理事が主催者を代表して挨拶、受講生の学ぼうとする意欲を称え、激励しました。続いて受講生による英語での自己紹介では「留学予定のお弟子さんに教えるため」、「茶道の知識を異なった視点で学ぶため」等、様々な視点からセミナーへの意気込みや抱負、茶道に対する思いが語られました。
開講式英語での自己紹介
  セミナーの1日目は、禅の講話と坐禅から始まり、続いて宗家拝観および呈茶が行われました。
禅の講話
  午後は裏千家茶道の海外普及についての講義に続き、講師陣によるデモンストレーションと解説が行われました。
海外普及活動についての講義講師陣によるデモンストレーション
  その後、翌日のプレゼンテーションのためにグループ別のディスカッションを行いました。講師から、点前を説明する際のポイントやナレーションのタイミングなどの実践的なアドバイスを受けつつ、各グループでは受講生が自らの経験を活かしながら活発に話し合う様子が見られました。
グループディスカッション
  2日目はセミナーのメインプログラムである、受講生による茶道プレゼンテーション実習が行われました。亭主・客・解説の役割に分かれ、午前の部では立礼席を想定した実習を行った後、反省と改善のための意見交換の場が設けられました。午後の部は四畳半形式でプレゼンテーション実習を行い、受講生は2日間積み重ねてきたディスカッションと練習の成果を披露しました。発表時には鋭い質疑応答や講評が行われ、受講生からは「自身の発表はもちろん、他グループの発表からも多くを学ぶことが出来た」、「講師からのアドバイスを次の茶会に役立てたい」などの声が寄せられました。
プレゼンテーション実習
  閉講式では修了証が授与され、代表者が謝辞を述べました。2日間のカリキュラムを終えて、受講生からは「英語でお茶を伝える以上に様々なことを学ぶことが出来た」、「この経験を茶道の実践に活かしていきたい」など、セミナーで得た知識を今後に活かしていこうという前向きな感想が多く寄せられました。
  茶道を通じた国際交流において、受講生の今後の活躍が期待されます。