大宗匠 立命館大学にて講義
―夏期集中科目「茶道文化演習(L)」開講―




  平成29年9月11日(月)から15日(金)まで、立命館大学の夏期集中科目「茶道文化演習(L)」が開講。13日(水)には同大客員教授を務める千 玄室大宗匠が衣笠キャンパス(京都市北区)において「茶の文化」と題し特別公開講義をされました。
  大宗匠は自身の戦争体験や、茶道外交を通して出会った人々とのエピソードを語り、「誰もが口々に『平和は大切』と言います。しかし実際は人種や宗教での差別が絶えず、多くの人は自身の利益のことしか考えていない。これでは争いが無くなるはずがありません。利休居士は戦乱の世において、謙虚な心を持ち、互いに和み合う術を一碗のお茶をもって示しました。皆さんも一服を相手に勧めることから始めてみてください。茶道の精神を実践していくところに本当の平和が実現していくことと思います」と講義を結びました。受講生と聴講の一般学生を含む約60名が、大宗匠の言葉に真摯に耳を傾けていました。




  また、講義前には同大裏千家茶道サークル「神無月」の学生による心尽くしの一碗が呈されました。




  講義期間中には裏千家学園を主会場として、筒井紘一 茶道資料館副館長と橘 倫子 茶道資料館学芸主任による講義、町田宗隆 今日庵業躰による実技講習なども行われました。