「茶杓交換交流プロジェクト」〜竹取り物語〜
で使用する茶杓の竹伐り作業

【報告者】
いわき青年部部長
菅本健一

  昨年11月18日(水)、ナショナルコンファレンス2016inいわき「茶杓交換交流プロジェクト」〜竹取り物語〜で使用する茶杓の竹伐り作業をいわき市内で行いました。小川愛一郎全国委員会委員長が兵庫県から、行松宏展全国代表者会議議長がご夫妻で石川県から、また東北ブロックから山本嘉子ブロック長(秋田)、櫻井雅子ブロック幹事長(山形)、諸橋武明副ブロック長(郡山)が来てくださり、全国委員補の三木崇司さんも竹材店経営の“竹の専門家”として竹選びと作業指導ならびに竹の運搬のため京都から車で来てくださいました。地元、いわき青年部より部長の私、星美子副部長、鈴木孝明監事が合流しました。

  「茶杓交換交流プロジェクト」〜竹取り物語〜は、ナショナルコンファレンスの参加者にいわきの竹を削って茶杓を作って頂き、それを6月のナショナルコンファレンス当日に持参して交換し合い、その後も茶杓を通した交流を続けるというものです。持ち帰った茶杓を地元で使って頂き、東日本大震災のこと、各被災地のこと、そしていわきのことを話題にするきっかけにしてもらいたいと小川委員長はじめ全国委員正副役員の皆さんが発案されました。

  当日朝から、箱崎宗青先生の近所の方が所有している竹林で竹探しから始まり、三木さんから、真竹の見分け方や、孟宗竹・破竹が茶杓に向かない理由、竹の伐り方などを教わりながら、茶杓削りに最適な竹のある竹林で伐り出し作業が始まりました。20〜30本伐れば終わりだろうと簡単に考えていましたが、伐り出した長さ4メートルの竹からは茶杓と筒が5本しか取れないことが分かり、予備を含めて600本分の茶杓を用意するためには120本の竹を伐り出す必要がありました。小雨の中、お昼休憩も取らずに三木さんが印を付けた竹を伐り出し、枝を払い、10本ずつ縛り上げるという作業を5時間に亘って延々と繰り返し、15時過ぎにようやく作業を終えました。皆が団結して作業する中で一体感が生まれ、またこのメンバーで改めていわきに集まることを約束し、それぞれ帰途につきました。

  普段何気なくお稽古で使っているお道具がどのように作られていくのかを知る機会は少ないため、今回のように専門家からお話を聞き、実際に作業を行うことの面白さを感じました。いわき支部幹事長の船生宗敏先生に竹林の場所の相談や教えを頂きましたが、生憎時間の都合でそこには伐りに行けなくなってしまいましたことが残念です。

※この報告は、いわき青年部コミュニティー誌「インフィニティ2015 Season4」に掲載された文章を一部修正したものです。


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