社団法人茶道裏千家淡交会第101回全国総会
理事・参事合同会議

〜悲しみを乗り越え、心を一にしてお茶の道を広めていこう〜


  坐忘斎千 宗室家元が裏千家家元を継承されてから初めての社団法人茶道裏千家淡交会全国総会が2月25日、午後2時45分から京都市のリーガ・ロイヤルホテル京都において開催されました。
  これに先立ち、午後1時から理事・参事合同会議が千 宗室名誉会長を議長に開催。最初に2月2日、逝去された伊住宗晃宗匠(擔泉斎月澗宗晃居士)の霊位に対して黙祷が捧げられました。続いて、1月1日から新しく参事・参事補・特別参事に就任された方に委嘱書の交付。
  千 宗室家元は、それぞれの代表の仁科恵敏氏(参事)・本間宗寿氏(参事補)・濱田耕一(特別参事)に委嘱書を親授されました。
  理事・参事合同会議の冒頭、千 宗室家元は、伊住宗晃宗匠の逝去という悲しみを乗り越え、伊住宗晃宗匠が考えておられたこと、行おうとされていたことをこの道に生かすこと、そして、一番末端の方の痛みが分かるような組織づくりに努めることを教示されました。

理事・参事合同会議で挨拶される千 玄室大宗匠

  引き続き開催された総会には、千 宗室家元、千 玄室大宗匠、千 容子家元夫人、納屋宗淡宗匠並びに理事・監事、参事・参事補・特別参事はじめ全国から165支部2支所の支部長・幹事長が出席。
  広島第一支部支部長の篠原康次郎氏が議長、岐阜支部支部長の辻 正氏並びに和歌山支部支部長の尾藤昌平氏が副議長を務められ、和やかな雰囲気の中、宗家挨拶、表彰、諸報告、議案審議等が行われました。総会に上程された4議案すべてが満場一致で承認可決されました。

総会で挨拶される千 宗室家元

  第1号議案  理事並びに監事改選に関する件(千 宗室家元)
  第2号議案  平成14年度事業報告に関する件(関根秀治専務理事)
  第3号議案  平成14年度収支決算報告に関する件(木戸崇夫常任理事)
  第4号議案  平成15年度収支補正予算案に関する件(木戸崇夫常任理事)

  現任理事・監事が2月27日をもって任期満了となるため、理事・監事の改選が行われ、それぞれ次の方々が役員に就任されるとともに、新たに常任顧問・顧問を新設。新体制が2月28日より始まります。

役員・理事へ
《役員》

名誉会長
千 宗室 家元
副会長
納屋嘉治(株)淡交社代表取締役会長
理事長
千 玄室 大宗匠
副理事長
千 容子 家元夫人



専務理事
関根秀治
常任理事
横山 薈   裏千家業躰長
常任理事
木戸崇夫 (社)茶道裏千家淡交会 総本部事務局長



常任顧問(新任)
荒巻禎一 (財)今日庵顧問、前京都府知事
顧問(新任)
塩月弥栄子 茶道裏千家淡交会関東第一地区顧問
顧問(新任)
恩村雄太 北海道大学名誉教授
顧問(新任)
大宮 隆 宝酒造(株)相談役
顧問(新任)
奥原次郎 寿工業(株)会長



表 彰
表彰へ
◇ 文化賞を刷新
  14代家元・淡々斎千 宗室家元を偲び、茶道の発展に功績があった人を表彰してきた「淡々斎茶道文化賞」を刷新し、今年から「茶道文化賞」を制定。国内外のより幅広い分野から茶道文化に貢献した人を表彰するため、16代坐忘斎家元継承を機に、「茶道文化賞」の創設となり、今回が第1回の文化賞称号の授与、併せて文化振興賞と特別功労賞の表彰となりました。
  会場には、NHKをはじめ多数の報道機関が取材に訪れ、関心の高さを示しました。

◇ 平成14年度「優秀支部」、「部門別優良支部」、「学校茶道永年勤続者」各賞発表
  春の全国総会では、毎回全国の165支部2支所の中から、優秀支部と部門別優良支部を発表し、その功績を顕彰しています。 平成14年度は、1連合会、9支部、1支所、2海外協会が受賞いたしました。

◇ 平成14年度学校茶道永年勤続者表彰
  学校茶道のため永年貢献されてきた67名の方々の表彰が行われ、千 宗室家元から表彰状と記念品が授与されました。



  続いての事業報告では、国内関係及び国際関係においても、千 宗室家元、千 玄室大宗匠を中心に当初の事業計画を適時・適正に遂行し、会員の意識向上と一般市民への茶道布教がよく果たされ、各界から大きな 信頼を得られたこと等が報告されました。
宗家報告をされる納屋宗淡宗匠

日本全国、海外から代表者400人が総会に出席