坐忘斎宗匠第十六代御家元継承記念
第48回九州地区大会
 
「一碗で感謝・合掌・仕え合い」をテーマに
平成15年度地区大会の掉尾を飾り、佐世保市で


  第48回九州地区大会(後藤豊彦九州地区地区長)が、千 宗室家元を迎え、11月14〜15日、佐世保市において開催されました(主管・佐世保支部、山縣義道支部長)。
  佐世保支部は今年、支部創立50周年、青年部創立35周年となる記念すべき年であり、さらに、佐世保市での九州地区大会は31年振りとあって、支部役員・会員にとって大変印象深い大会となりました。


大会記念式典 式典会場のアルカスSASEBO


  大会には、淡交会理事・裏千家調査役の大谷宗裕氏、同理事・納屋宗人氏、来賓に長崎県知事・金子原二郎氏(長崎支部・佐世保支部顧問)、佐世保市長・光武 顕氏(佐世保支部顧問)はじめ多数列席され、地区・支部内外の同門社中約3100人が参加しました。

  2日間の大会日程は、14日に大会記念式典、会議、つどい、懇親会、そして、14・15日両日にわたって記念茶会が行われました。参加者は、佐世保の地で、和みの一碗を喫するとともに、地域社会に茶道の良さを広くアピールしました。





● 会議・つどい

  14日午前11時、佐世保シティホテルにおいて開催された正副支部長・幹事長会議では、本大会の概要や本年度活動報告などを審議。準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどいで、家元は、「人に教えるためには、自分も学び続けないといけません。自分の修行に覚悟をもち、自分に欠けているのは何かを確認するために勉強してください」と、語りかけられ、会員はさらなる修道を誓いました。


準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい

● 大会記念式典

  14日午後1時半、アルカスSASEBOにおいて式典を挙行。
  家元がお茶湯の儀を厳修され、大会の盛会を利休居士、歴代宗匠に奉告されるとともに、擔泉斎伊住宗晃宗匠の霊位に一碗を捧げられ、参加者は心一つに合掌しました。


お茶湯の儀

  式典では、後藤地区長、山縣支部長の挨拶の後、発表された大会決議に基づき、佐世保市に文化振興資金として金一封が贈呈されました。
  家元は、来賓への感謝の言葉と担当の地区・支部役員と会員を労いながら、「社団法人淡交会は、皆さんの意見を生かせる組織です。心の優しい、素直な、人間らしい、そして、わび茶本来の良さを全員が再認識できる淡交会にしていきましょう」と挨拶されました。


家元による挨拶 淡交会の歌を合唱
(聖和女子学院高校生と来場者)


功労者表彰


  続いて、金子長崎県知事、光武佐世保市長より祝辞。さらに、功労者表彰、家元の特別講演が行われました。
  特別講演は、家元が地区内会員より寄せられた質問に回答される形で進行。家元は、点前手続の意義や修道への心構えなどの質問に対して、一つひとつに丁寧に答えられ、参加者はメモを執りながら熱心に聴講しました。


家元による特別講演


● 懇親会

  午後5時半から、ハウステンボスジェイアール全日空ホテルにおいて懇親会が行われ、家元は、参加者全員との記念撮影に応じられました。引き続き、お家元を囲む会が催され、家元は、支部役員らと和やかに歓談されました。


大迫 忍副地区長より乾杯のご発声 懇親会で挨拶される家元




● 記念茶会

  14、15日の両日、ハウステンボス とアルカスSASEBOにおいて。九十九島など素晴らしい海の景観を持つ西海国立公園と、山野に恵まれた佐世保市の風土を生かす様々な趣向を凝らした茶席が設けられました。茶席の担当者は、会員皆で協力し、来席者へ心を込めてもてなしました。

ハウステンボスユトレヒトに2席。
  ・ 濃茶席(支部長席)
  ・ 濃茶席(参与席)
アルカスSASEBOに2席。
  ・ 薄茶席(親支部席)
  ・ 薄茶席(青年部・学校茶道席)
  〈青年部〉弓張青年部、九十九青年部
  〈学校茶道参加校〉長崎県立大学、聖和女子学院高等学校、清峰高等学校、
                  西海学園高等学校、川棚高等学校、佐世保西高等学校、日宇中学校


17世紀のオランダを再現したハウステンボス


濃茶席(支部長席)


濃茶席(参与席) 薄茶席(支部席)


西海国立公園の九十九島を背景にした薄茶席(青年部・学校茶道席)