第42回山陰地区大会
松江の風光をもてなしに生かして




濃茶席床


  第42回山陰地区大会(絲原義隆地区長)が、千 宗室家元夫妻臨席のもと、6月17・18日、島根県松江市において開催されました(主管・島根支部、絲原義隆名誉支部長)。
  淡交会理事の大谷宗裕氏、納屋宗人氏、島根県知事代理・環境生活部部長の井上勝博氏、松江市長の松浦正敬氏、出雲市長の西尾理弘氏、米子市長の野坂康夫氏(米子支部副支部長)、今日庵老分の米原正博氏(淡交会理事)はじめ多数の来賓、地区内外より約1800人の同門社中が参加しました。

■大会日程
  17日午後4時よりホテル一畑において、準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい、正副支部長・幹事長会議、午後5時半より懇親会、18日には島根県民会館において大会式典を挙行。また、両日にわたり、記念茶会が催されました。





■記念茶会
  ホテル一畑に、濃茶席(地区長席)と、薄茶席(島根支部席)、また島根県民会館に、青年部席(いずも・やくも青年部席)と学校茶道連絡協議会席が設けられました。
  松平不昧公よりの伝統と松江の風光を生かし、各席ともそれぞれに趣ある取り合わせでもてなされました。

利休居士の消息に不昧公の花入が荘られた濃茶席 歴代宗匠を取り合わせた薄茶席


  ラフカディオ・ハーンのイメージの机に
  照明で夜明けを演出した青年部席


学校茶道席では可愛らしい園児がお出迎え

  学校茶道の参加校は、県立安来高等学校、大東高等学校、出雲高等学校、出雲高等学校定時制、出雲商業高等学校、開星高等学校、出雲西高等学校、松江農林高等学校の生徒、そして育英幼稚園の園児の皆さん。





■つどい、会議
  17日午後、松江入りされた家元一行は早速茶席廻りへ。各席の趣向を味わわれた後、「準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい」へご出席。引き続いて、正副支部長・幹事長会議に出席され地区役員らを労われました。
  午後5時半からは懇親会が催され、家元は各席を回って記念撮影に応じられるなど、和やかに進められました。





■大会式典
  翌18日午前9時30分より、島根県民会館大ホールにおいて大会式典を挙行。
最初に、家元がお茶湯の儀を厳修され、大会の盛会を奉告されるとともに、物故会員の霊位に捧げられました。

お茶湯の儀


挨拶される絲原地区長 家元挨拶


  主催者を代表し、絲原地区長より「凶悪な犯罪が頻発する現代、伝統文化を次代に継承し人間関係の再構築を図ることが大切です」と挨拶。続いて、大会決議が発表され、それに基づいて「島根社会福祉協議会」に金一封が贈呈されました。
  挨拶された家元は「人に対する気配りが疎かにされている昨今、皆さん一人ひとりが和敬清寂を体現し、毎日の生活を通じて一期一会の精神を伝えれば、少しでも居心地のよい社会になるのではないか」と語られました。来賓の島根県知事代理の井上氏、松江市長・松浦氏より祝辞。
功労者表彰の後、特別ご講演で、家元は"一会"を生きたものにする主客の心構えについて、分かりやすく語られ、参加者らは熱心に聴き入っていました。

功労者表彰


講演される家元