第49回東北地区大会
 
みちのくの文化の香りに誘われて





  第49回東北地区大会(辻 兵吉地区長)が、千 宗室家元夫妻を迎え、6月3〜4日、岩手県盛岡市において開催されました(主管・岩手支部、鈴木俊一支部長(前環境大臣))。
  淡交会理事の大谷宗裕氏、納屋宗人氏、来賓に岩手県知事・増田寛也氏、盛岡市長の谷藤裕明氏はじめ多数の来賓、地区内外より約3600人の同門社中が参加しました。

●大会日程
  3日はホテルメトロポリタン盛岡ニューウィングにおいて、午後4時より準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい、正副支部長・幹事長会議、午後5時半より懇親会。4日には岩手県民会館において大会式典を挙行。
  また、両日にわたり記念茶会が催されました。





●記念茶会
  盛岡市中央公民館に濃茶席(支部長担当)、薄茶席(支部参与担当)、盛岡グランドホテルに薄茶席(支部参与・支部男性会員担当)、ふれあい席(学校茶道・青年部担当)が設けられました。公民館は盛岡藩主・南部家の別邸地にあり、深緑の庭園の風情をごちそうに、和やかにもてなされました。


濃茶席 花入は少庵作一重切 宗旦彫文字 認得斎箱


薄茶席(支部参与担当)は点茶盤で 薄茶席(支部参与・男性会員担当)は
春屋宗園禅師の掛物をごちそうに


ふれあい席は「穀彩王国」「湯雪王国」「魚彩王国」と銘打って3か所でのお点前


  学校茶道の参加校は、県立盛岡南高等学校、県立不来方高等学校、県立盛岡第四高等学校、県立大学、盛岡市立高等学校の生徒・学生のみなさん。

  各茶席を巡られた家元は、ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイングで行われたつどい、会議にご出席。地区内役員、会員らの労を労われ、さらなる修道を励まされました。
  夕刻からの懇親会では、家元を囲んで歓談の輪があちこちに広がっていきました。


懇親会で挨拶される家元夫人 家元を囲んでの記念写真撮影





■大会式典
  式典が行われた県民会館前には、翌週に開催を控えた無形民族文化財「チャグチャグ馬コ」が参加者らを出迎え。


お茶湯の儀


鈴木支部長より挨拶 功労者表彰


  9時30分、家元によるお茶湯の儀で開式。大会の盛会を奉告されるとともに、物故会員の霊位に捧げられた一碗に一同静かに合掌。辻地区長が「誇り高き礼節の心を、茶道を通して一人でも多くの若い人に伝えていきましょう」と挨拶。鈴木俊一支部長(前環境大臣)より挨拶の後、発表された大会決議に基づき青少年健全育成のため盛岡市に金一封が贈呈されました。
  家元ご挨拶、功労者表彰に続いて特別ご講演。
  家元は、「みちのくは日本の行き止まりの奥ではなく、入り込んだ様々な文化を熟成させてきた彩り豊かな土地です」と話され、"日本的"という言葉の根幹をなす侘び・さびについて縦横に論を進められ、会員らに感銘を与えられました。


講演される家元 参加者による「淡交会の歌」合唱