第39回東京地区大会
首都・東京に集い、個性豊かな一碗を味わう



濃茶席寄付:竹内栖鳳画 クローデル賛 立礼席:特製の帛紗とオリジナルの江戸風鈴の蓋置


  6月23・24日、東京都文京区・港区において、千 宗室家元夫妻、伊住弘美様が出席され、第39回東京地区大会(内海 倫地区長)が開催されました(主管・東京第一西支部、芳賀 徹支部長)。
  淡交会顧問の塩月宗芯師、淡交会理事の大谷宗裕氏、櫻井宗幸氏、今日庵老分の湯淺暉久氏、五島 哲氏、文京区長の煙山 力氏(東京第一西支部顧問)、元通産大臣で衆議院議員の深谷隆司氏(主管東京第一西支部副支部長)、民主党代表代行で衆議院議員の菅 直人氏(東京第八北支部副支部長)、前国土交通大臣で衆議院議員の石原伸晃氏(東京第七東支部副支部長)、衆議院議員の末松義規氏(東京第八西支部副支部長)、元国家公安委員長で参議院議員の小野清子氏(東京第四西支部副支部長)、参議院議員の中川雅治氏(関東第一地区常任顧問・東京第五東支部顧問)、参議院議員の秋元 司氏(東京第二西支部顧問)、竹田恒和氏(地区常任顧問)、大橋寛治氏(地区顧問)はじめ多数の来賓、関東第一地区をはじめ各地より延べ3800人を超える同門社中が参加しました。





■記念茶会
  記念茶会の茶席はホテルオークラ東京の各ルームに、濃茶席(芳賀 徹支部長担当)、薄茶席(新美昌道副支部長担当)、薄茶席(学校茶道・青年部担当)の3席が設けられました。
  23日午後に東京入りされた家元は、早速茶席廻りへ。各席の趣向を楽しまれながら、一碗を喫されました。

  濃茶席は床に一休宗純消息を掛け芳賀支部長が学者らしい解釈を添えて。薄茶席は總持興宗禅師筆に竹尺八「一喝」(円能斎在判)の花入で引き締まったお席。立礼席は"ニュー東京タワー"のオブジェに家元筆扇面を掛け、地元の近未来と江戸情緒漂う取り合わせ。


濃茶席(於・アトランティックルーム) 薄茶席(於・オークルーム)


立礼席(於・エメラルドルーム)


  学校茶道の参加校は、上智大学と東京家政学院大学の学生のみなさん。





■つどい、会議
  午後4時からは、オーチャードルームにて正副支部長・幹事長会議、コンチネンタルルームにて準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい。
  引き続いて午後5時30分からは、平安の間において懇親会が催されました。石原伸晃氏の祝辞に続き、深谷隆司氏による乾杯の後、家元は各席を回り記念撮影に応じられるなど、会員らと和やかに懇談されました。


「つどい」で挨拶される家元 懇親会で石原氏の祝辞





■大会式典
  翌24日の大会式典は、午前9時30分より文京シビックセンター大ホールにおいて挙行。
  第一部「お茶湯の儀」。家元が大会の盛会を利休大居士、歴代宗匠に奉告、ご遺徳を偲ばれるとともに物故会員の霊位に対して一碗を捧げられ、一同も静かに合掌の心を合わせました。


お茶湯の儀


内海地区長の挨拶 芳賀支部長の挨拶


  第二部「式典」では、主催者より、内海 倫関東第一地区長が「茶道は国家の品格を示す文化体系であり、家元を迎え首都・東京で地区大会を催す意義は大きい」と挨拶。芳賀 徹支部長は「野生的なものを根源に持ちながら、最高の高貴なものに仕上げられたのが茶道である。この大会を機に、改めて茶の持つ原始の精を思い起こし、味わいたい」と語りかけられました。   続いて発表された大会決議にもとづき三宅島(三宅村)に復興支援金が贈呈され、三宅島村長・平野祐康氏からの感謝のメッセージが披露されました。
  家元は「歯切れのよいすっきりとした地区大会になりました。雑多な街とは特色が多いということであり、己を知りそこに息づくお茶を楽しめば没個性とはなり得ない」と、大会の盛会を祝されました。
  文京区長・煙山 力氏より祝辞。
  第三部「功労者表彰」では、千 容子家元夫人より挨拶の後、家元より各賞が授与されました。
  第四部「特別ご講演」は家元が登壇。
  家元は、「在釜」について話し始められ、「茶の湯は生活の中に在り続けたからこそ今日がある」とし"現代の在釜"に関して示唆に富んだ話を展開されました。


家元夫人より挨拶 功労者表彰


講演される家元 「淡交会の歌」を合唱