坐忘斎宗匠第十六代御家元継承記念
第39回東海地区大会
新緑の沼津市において「一碗で感謝・合掌・仕え合い」をテーマに開催


  若葉、青葉を渡る風もすがすがしい5月30・31日の両日、千 宗室家元夫妻を迎え「一碗で感謝・合掌・仕え合い」をテーマに、静岡県沼津市において、東海地区大会(今日庵老分・淡交会理事の富田和夫地区長)が開催されました。主管は沼津支部。


大会式典(沼津市民文化センター)


波静かな奥駿河湾 東付属邸の庭園


  大会には、淡交会理事・裏千家調査役の大谷宗裕氏、同理事・納屋宗人氏、来賓に静岡県知事・石川嘉延(静岡支部顧問)夫妻、沼津市長・斎藤 衛氏、衆議院議員で元防衛庁長官・斎藤斗志二氏(富士支部名誉支部長)、沼津商工会議所会頭・諏訪部恭一氏、地区内の同門社中、地元知名士ら約2800人が第十六代御家元継承記念となる本大会に参加。
  参加者は、記念茶会、会議・つどい、懇親会、記念式典など、多彩なプログラムを満喫し、今大会のテーマである「一碗で感謝・合掌・仕え合い」の精神を実践。
  坐忘斎家元が説かれる「現代から失われつつある『日本的生き方』の大切さ、茶道の魅力」を地域の方々に伝える意義ある大会となりました。


●記念茶会
  30・31日の両日、沼津市民文化センター及び沼津御用邸東附属邸を会場に三席が懸かりました。

ふれあい席担当の園児・生徒らと記念撮影される家元(沼津御用邸東附属邸)


      ・濃茶席 沼津市民文化センター(担当 沼津支部)
      ・薄茶席 沼津市民文化センター(担当 青年部)
      ・ふれあい席 沼津御用邸東附属邸 (担当 学校茶道)


濃茶席(担当:沼津支部) 薄茶席(担当:青年部)



ふれあい席 沼津御用邸東附属邸
(担当:学校茶道)

<学校茶道の参加校>
・志恩幼稚園      ・不二聖心女学院高校
・沼津学園飛龍高校  ・沼津学園桐陽高校
・沼津学園飛龍三島スクール


  30日には文化センター大ホールにおいて、準教授・茶名拝受者ならびに新入会員のつどい、正副支部長・幹事長会議に続いて、懇親会が沼津東急ホテルにおいて催されました。


千 容子家元夫人の挨拶 家元を囲んで和やかに記念撮影





●記念式典(31日) お茶湯の儀

家元によるお茶湯の儀


  31日午前9時30分より、文化センター大ホールにおいて式典を挙行。
静寂に包まれた会場で、家元がお茶湯の儀を厳修され、大会の盛会を利休居士、歴代宗匠に奉告されるとともに、擔泉斎伊住宗晃宗匠の霊位に一碗を捧げられ、参加者は心一つに合掌しました。


●式典


富田地区長挨拶


  式典では、富田和夫地区長が「お家元継承をお祝いし、地区をあげて今大会に取り組んでまいりました。」と力強く挨拶。また、栗原裕康副支部長は「坐忘斎家元ご夫妻をお迎えし、当地で東海地区大会を盛大に開催できますことを心より感謝申し上げます」と歓迎の意を表されました。
  来賓の沼津市長・斎藤 衛氏は「もてなされていることに慣れている現代人は、もてなすことを忘れています。お茶の精神であるもてなしの心が広がれば、日本はもっともっと良くなっていくと確信しています」と祝辞を披露。
  柏樹宗昭参事により発表された大会決議に基づき、沼津市に芸術文化振興基金として金一封が贈呈されました。


●宗家とのつどい

千 容子家元夫人挨拶
  学習院の遊泳場が沼津にあり、学生時代に沼津で過ごされた思い出を話されるとともに、素晴らしい地区大会となったことを喜ばれました。続いて、功労者表彰、特別講演。


●特別講演



  家元は、ご講演に代えて担当の沼津支部会員より寄せられた質問に、時折ユーモアを交えながら丁寧に答えられ、参加者も熱心にメモを取りながら聞き入りました。