中国国務院 新聞弁公室の訪日代表団が来庵
千 宗之若宗匠がおもてなし


若宗匠の点てられた一碗を喫される趙 啓正主任
  写真手前は顧 耀銘弁公室局長
葵祭りにちなんだ道具取合わせ


  新緑爽やかな5月18日午前、趙 啓正主任を団長とする中国国務院新聞弁公室の訪日代表団7名が裏千家今日庵を訪問。
  中国の報道機関を管轄する「新聞弁公室」の主任は日本では内閣官房長官にあたります。一行は東京での「日中メデイア・シンポジウム」に出席するなど公式日程を終え、17日夕刻に裏千家の招待により入洛、千 宗之若宗匠が、歓迎夕食会を催されました。

  翌18日、裏千家を訪れた一行に若宗匠は、裏千家茶室「咄々斎」にて、掛け軸や矢をあしらった風炉先など、「葵祭」にちなんだこの日の趣向を説明。更なる日中友好の進展の願いを込めて、銘『宝来』の茶碗を使用して点てられた一碗の茶を一行は堪能されました。
  趙 啓正主任は「中国のお茶とは異なる抹茶の味や日本文化の真髄としての茶道の心を帰国してから中国人民に伝えたい」と述べられるなど、茶・禅と日中文化交流について若宗匠としばし歓談されました。趙主任は日本の伝統文化に深い造詣と強い関心を持っており、
  一行の来訪は微妙にゆれ動く日中関係の中で、日中文化交流の大切さを再認識するものとなりました。

「又新軒」にて歓談される若宗匠と趙主任 一行を見送られる若宗匠