中国 温家宝首相に呈茶
〜千 宗室家元夫妻が京都迎賓館で一碗のおもてなし〜




  春爛漫の好日となった4月13日、千 宗室家元夫妻は、日本を公式訪問中の温家宝中国国務院総理(首相)に、上京区にある京都迎賓館にてお茶を差し上げられました。

  温家宝首相は公賓として11日に来日、安倍首相との日中首脳会談や中国首相として初めて衆議院本会議場で演説されるなど過密な日程を過ごされた後、13日午前に随員とともに入洛。最初の公式行事として、家元夫妻が一碗でもてなされ、その後、地元京都府、京都市、京都商工会議所の主催による歓迎昼食会が催され、家元も出席されました。








  迎賓館「夕映えの間」に設えられた茶席にて、家元の点てられた一碗を千 容子家元夫人が取り次がれ、温家宝首相に呈されました。
  家元は、茶席に掛けられた軸『和敬清寂』について、「人はお茶により出会い、知り合い、そして和みが生れます。日中もそのような間柄になるようにとの願いをこめて掛けさせていただきました」と説明されると、温首相はそれに肯かれ、「相見、相識、相知(中国で一般に言われる表現で、出会い・知り合い・相互理解の意)にも繋がりますね」と応じられるとともに、500年にわたって受け継がれてきた茶道の精神性に触れられ、一碗を深く味わわれていました。
  多忙な日程の中、終始和やかな雰囲気の茶会となりました。