クロアチア共和国大統領が来庵
〜千 玄室大宗匠が一碗でおもてなし〜




  公式実務訪問賓客として来日中のクロアチア共和国のスティエパン・メシッチ大統領が、3月7日に今日庵を訪問、千 玄室大宗匠が一碗のお茶を呈されました。
  この度の訪問は、メシッチ大統領の入洛にあたり外務省からの依頼により実現したものです。午前10時半過ぎ、メシッチ大統領、ブディミル・ロンチャル大統領特別顧問、山崎隆一郎関西担当大使、白川哲久駐クロアチア日本国大使はじめ一行が今日庵兜門前に到着。
  大宗匠は今日庵兜門前にて、大統領を迎えられ、自ら露地を案内、茶室・咄々斎へ。








  大宗匠が点じられた一碗を、メシッチ大統領は「美味しいです。」と初めて喫する茶の感想を述べられました。大宗匠が、クロアチア出身で13世紀末に『東方見聞録』を著したマルコポーロを話題にされ、またメシッチ大統領が茶道具について様々な質問をするなど大変和やかな雰囲気となりました。その後、大統領自身で茶筅を振られて点てられた一碗を大宗匠に差し出され、もう一碗をご自分が飲まれました。大統領は「妻はお茶が好きなので、是非お茶を点ててあげたい」と話され、大いに茶道を満喫されたようでした。
  過密な訪日スケジュールの中、メシッチ大統領には短い時間ながら日本の伝統文化の真髄に触れられたひと時となりました。