ブータン王国国王王妃両陛下に呈茶




  11月19日(土)、国賓として来日されたブータン王国国王ジグミ・ケサル・ナムギャル・ワンチュク陛下と同王妃ジェツン・ペマ・ワンチュク陛下が京都をご訪問。京都迎賓館「夕映の間」において千 容子家元夫人、千 万紀子さん、伊住公一朗氏がもてなされました。

  午後6時過ぎ、和服姿のワンチュク国王ご夫妻が楠本祐一関西担当大使の案内によりご登場。秋元義孝外務省儀典長夫妻、齋木昭隆駐ブータン王国日本大使夫妻ら出席者一同は大きな拍手でお迎えしました。



  初めての茶席に少々緊張気味のペマ王妃をワンチュク国王が優しく気遣われるなど仲睦まじい様子に、席中はたちまち温かい雰囲気が満ち溢れました。お二人が席入りをされた後ペマ王妃も次第に打ち解けられ、公一朗氏が運び出されたお菓子を口にされると優しい笑みがこぼれました。

  点前座では万紀子さんが点前を披露。家元夫人が一碗を国王ご夫妻に取り次がれ、国王ご夫妻は初めての抹茶を興味深く召し上がられました。その後、茶碗、棗、茶杓を手に取って鑑賞され、国王ご夫妻は非常に関心を持たれた様子でご覧になりました。





  続いて国王ご夫妻は万紀子さんの説明で茶筅を振られ、互いにお茶を点てられました。ワンチュク国王はペマ王妃の点てられた一碗を召し上がり「妻が愛を込めて点ててくれたので美味しい」と笑顔をお見せになる一方、国王の点てられたお茶を口にされる王妃をご覧になり「妻は美味しいと言わざるを得ないことでしょう」と、優しくウィットに富んだお言葉で場を和まされました。

万紀子さんからお茶の点て方の説明を受け、お茶を点てられる国王ご夫妻


  国王ご夫妻との茶席を記念して家元夫人より贈り物が手渡され、ワンチュク国王からも家元夫人に贈り物が手渡されました。会場は終始和やかな雰囲気に包まれ、国王ご夫妻は京都でのひと時を満喫されました。

国王からの贈り物を受け取られる家元夫人




  国王ご夫妻は10月13日に結婚式を挙げられ、日本が初の外遊先となります。滞在中は国賓として国会での演説や東日本大震災の被災地のひとつである福島を慰問されました。京都で日本の伝統文化を堪能された翌20日、別れを惜しまれつつ帰国の途に就かれました。