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鹿屋平和祈念献茶式並びに
鹿児島支部主催平和祈念講演会・懇親会




  4月2日、鹿児島県鹿屋市・小塚公園にある旧鹿屋航空基地特別攻撃隊戦没者慰霊塔前において、大宗匠奉仕による平和祈念献茶式が執り行われました。
  鹿屋は旧海軍航空基地として、串良と共に特攻隊員が沖縄へ向けて飛びたたれた地。
この度の献茶式は、大宗匠の戦友で特攻隊員でありました故森丘哲四郎氏愛用のお茶碗をご遺族が海上自衛隊鹿屋航空基地史料館に納められるのに際して執り行われました。




  献茶式には、嶋田芳博鹿屋市長、池 太郎海上自衛隊第一航空群司令、島津修久鹿児島支部長をはじめとする支部役員会員、後藤豊彦九州地区名誉地区長をはじめとする地区役員、親泊一郎沖縄支部長、渡博文奄美大島支所長、海軍第14期・予科練鹿児島支部雄飛会の代表者、商工会議所・ロータリークラブ・青年会議所等の代表者、そして森丘氏のご遺族とその関係者ら約300人が参列。




  午前10時、開式にあたり、彼我の戦没者の御霊へ、また東日本大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りして黙祷を捧げました。
点前座に進まれた大宗匠は、厳かに二碗を点じられ、一碗を特攻隊員をはじめとする第二次世界大戦彼我の戦没者へ、もう一碗を世界の恒久平和を願い奉献されました。




  大宗匠は、「森丘哲四郎君遺愛のお茶碗で、ここ鹿屋より飛びたった森丘君をはじめとする908柱の御霊に、そして東日本大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福を祈念し奉仕させていただきました。一碗のお茶で心を慰め、“安穏是無事”であることを心からお祈りします。“一碗からピースフルネスを”の理念のもと、これからも一碗による世界の恒久平和のために活動して参ります」と挨拶。島津支部長の挨拶、来賓代表の嶋田市長の挨拶と続き、参列者代表による献花で閉式しました。




島津支部長挨拶 嶋田市長挨拶


森丘氏ご遺族献花


  参列者は拝礼・献花の後、鹿児島支部による拝服席、ホテルさつき苑での点心席、海上自衛隊鹿屋航空基地史料館をバスで廻り、続く講演会のため鹿児島市・城山観光ホテルへと移動しました。




  平和祈念講演会では、鹿屋での献茶式参列者に加え、熊本支部・宮崎支部の会員、そして鹿児島県内で学校茶道を学ぶ生徒が参加。




  大宗匠は、「60年前、日本人でも判らない茶道をどうして海外に広めるのかと何度も問われましたが、先の大戦で生き残り、平和の有り難さや尊さを身にしみてわかっている者として、平和というものが全世界の共通思想・哲学になるようにと頑張って参りました。機械で何でも出来る時代だが、機械では作り出せない人の心の温かさを茶道をもって若い世代に繋いでいってもらいたい」と語りかけられました。




  講演会に続いて支部主催の夕食会が催され、参加者は平和について多くを考える一日を終えました。




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