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千 玄室大宗匠、茨城を訪問
筑波海軍航空隊記念館慰霊献茶式




  平成27年3月25日(水)、茨城県笠間市にある筑波海軍航空隊記念館において千 玄室大宗匠奉仕による慰霊献茶式が執り行われました。
  同館は、旧日本海軍航空隊の司令部庁舎として建てられた施設。戦後は様々に活用され、医療施設として使われたのを最後として一度は取り壊しが決まったものの、旧海軍の司令部庁舎が当時のまま残っている例は全国的にも珍しく、地元有志の熱心な存続運動によって、記念館として公開されるに至った経緯があります。
  大宗匠は第14期海軍予備学生として学徒出陣し、茨城県の土浦海軍航空隊で訓練を受けたことから当地とのご縁があり、地元からの強い要望によってこの度、慰霊の献茶式を執り行うことが実現しました。




  主催者を代表して筑波海軍航空隊プロジェクト 狩野安会長(元参議院議員)による開式の辞に続き、国歌斉唱、陸上自衛隊東部方面音楽隊の献奏後、点前座に進んだ大宗匠は厳かに二碗を点じ、一碗は英霊の御霊に、もう一碗は世界の恒久平和への願いを込め奉献されました。




  笠間市立東中学校 水越日向子さんによる「平和の詩」の朗読の後、大宗匠は「亡き戦友の御霊に一碗をお捧げし、感無量です。70年も経ちますとあの大戦も風化しつつありますが、本日ここにいる14期の仲間を始め生き残った我々が、二度と戦争が起こらないよう、恒久平和のために活動していかねばなりません」と挨拶。橋本昌 茨城県知事の来賓挨拶に続き、大宗匠、橋本知事を始めとする代表献花があり、山口伸樹 笠間市長が閉会の辞を述べました。

  夕刻からは、水戸プラザホテルを会場に、淡交会茨城支部主催による鵬雲斎大宗匠を囲む集いが催されました。




  永井靖彦支部長の挨拶の後、ステージに立った大宗匠は、自身の戦争体験に触れながら「一碗のお茶を勧めあう謙虚な心から、争いごとのない平和な世界を創造することができます。命ある限り、お茶の心を伝えていきたい」と語られました。
  講演後は、大宗匠を囲む懇親会が催されました。淡交会関東地区 森田均地区長の挨拶、高橋靖 水戸市長の乾杯発声で開会。参加者は大宗匠を囲んで和やかに懇親を深めました。その後、磯崎公郎 副支部長の中締めでお開きとなりました。
  また、大宗匠を囲む集いの開催前には茨城支部による呈茶席が設けられました。




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