大宮八幡宮献茶式
伊住宗晃宗匠奉仕
〜清めの雨に洗われ、神々しく〜


  今も美しい武蔵野の面影を残す大宮八幡宮(東京都杉並区)において、5月18日、伊住宗晃宗匠の奉仕による献茶式が執り行われました。
  同宮は、平安時代末、源 頼義公が勅命により、奥州の乱を鎮めようとこの地にさしかかった時、大空に八条の白雲がたなびくのを見て、「八幡様のご守護のしるし」と喜び、奥州を平定後、無事入洛した折、京都の石清水八幡宮より分霊をいただき、社を建てたのが縁起と伝えられています。

  午前10時、荘厳な構えを見せる神門や前日からの雨に洗われた総檜造りの本殿が、清新の気を放つ中、伊住宗匠が、鎌田紀彦宮司以下祭員を先導に神門を参進されると、突然雨が止み、境内は初夏の陽光に包まれました。


献茶式


  本殿正面より昇殿された伊住宗匠は、修祓・報鼓などの儀式に続き、献茶の儀を格調高く厳修。濃茶・薄茶二碗を謹点され、ご祭神の応神天皇(第15代の天皇)・仲哀天皇(応神天皇の父君)・神功皇后(応神天皇の母君)に献じられました。


献茶を終えられた伊住宗匠


  奉賛茶会は、清涼殿羽衣の間での濃茶席(主 茶道裏千家東京第七西支部支部長・北島義俊氏)、神泉亭での薄茶席(主 同支部参与・若月宗民氏)、境内における第七西支部杉並昴・響両青年部と学校茶道連絡協議会の立礼席が懸かり、塩月宗芯師、奥山則男・東京第二西支部支部長、石川利一・東京第三東支部支部長、小坂 敬・東京第五東支部支部長、丸山保之・東京第七西支部副支部長、東京18支部の幹事長はじめ約600人が、雨に洗われた目にも鮮やかな新緑のもと、一碗に託された和の心と馥郁たる茶の香りを楽しみました。また、大宮幼稚園では年長園児による茶席が懸かり、園児たちの微笑ましい仕草が喫客を和ませました。


濃茶席

薄茶席

青年部・学校茶道部による立礼席 大宮幼稚園・年長園児による呈茶席