平安神宮献茶式
─千 宗之若宗匠奉仕─
〜一碗に希望と祝意を込め厳粛に〜




  京都市左京区に鎮座する平安神宮の献茶式が、孝明天皇御鎮座記念祭にあたる10月19日、
千 宗之若宗匠の奉仕により厳修されました。

  平安神宮は平安遷都1100年を記念して、明治28年に第50代桓武天皇を祭神として創建されました。当時、1100年続いた「都」が東京へ遷ったことは人々の心に大きな打撃を与えました。京都復興への市民の「情熱」が数々の復興事業を展開させ、同時に古き良き京都の維持継承にも力が注がれました。京都復興にかけた多くの人々の遺志を後世に伝えるために、平安神宮が創建されました。その後、皇紀2600年にあたる昭和15年には、市民の懇意によって第121代孝明天皇のご神霊も合祀され、広く崇敬を集めています。

  午前10時、今日庵の顧問でもあられる九條道弘宮司の先導により内拝殿に入られた若宗匠は諸儀の後、まず献炭。ついで濃茶・薄茶二碗を献点され、神官の手を経て祭神の桓武天皇と孝明天皇の大前に捧げられました。
  献茶式に際して今日庵拝服席が記念殿にて、今日庵本席が勅使館、そして淡交会京都支部連合会による副席が「相生の間」に設けられ、参列者は心のこもった一碗を楽しみました。


献茶式


今日庵本席(勅使館) 淡交会京都支部連合会 副席