伏見稲荷大社献茶式
─千 宗之若宗匠奉仕─
〜秋晴れの佳き日に〜




  京都市伏見区の伏見稲荷大社において、10月24日、千 宗之若宗匠による献茶式が厳修されました。

  東山連峰南端に鎮座する同社は殖産興業神、商業神、屋敷神として広く崇敬を集め、全国三万余という稲荷神社の本祠。稲荷造りの本殿、林立する千本鳥居など洛南の観光名所としても名高く、境内には後水尾院下賜で重要文化財に指定されている御茶屋があることでも知られています。

  暖かい好天に恵まれた当日午前10時、坪原喜三郎宮司の先導により、若宗匠は拝殿に入殿。諸儀に続き台子前に進まれ、濃茶・薄茶二碗を献点、祭神の宇迦之御魂大神(うかのみたまおおかみ)、佐田彦大神(さたひこおおかみ)、大宮能売大神(おおみやのめおおかみ)、田中大神(たなかおおかみ)、四大神(しのおおかみ)の稲荷五社大神に捧げられました。

  式に際しては淡交会京都西支部(加納幸一支部長)担当の本席が松の下屋に、淡交会京都南支部(堀部公允支部長)担当による副席(立礼席)が儀式殿に設けられました。本席の待合床には社宝である光琳の白狐の絵が掛けられ、来場者は感慨深く拝見。参列者は心ゆくまで一碗の茶を楽しみました。


献茶式


参進



本席(京都西支部担当) 副席(京都南支部担当)