千 玄室大宗匠奉仕
岐阜・伊奈波神社献茶式
利休大居士11代玄々斎ゆかりの茶室「水月亭」茶室披き
〜初秋を感じさせるさわやかな天気に恵まれ華やかに〜


  茶道裏千家11代家元・玄々斎宗室ゆかりの茶室「水月亭」が、岐阜市伊奈波通の伊奈波神社(東 道人宮司)に移築・再建され、千 玄室大宗匠より伊奈波神社に寄贈されました。
  9月4日、伊奈波神社で千 玄室大宗匠奉仕による献茶式が行われ、「水月亭」の移築・再建が奉告されました。続いて、「水月亭」贈呈式、千 宗室家元が揮毫された扁額の除幕式、茶室披きが催されました。


大宗匠奉仕による伊奈波神社献茶式


  同日午前9時、千 玄室大宗匠は献茶式を厳修。大宗匠は多数の参列者が見守る中、濃茶・薄茶の二碗を謹点。ご祭神の五十瓊敷入彦命(いにしきいりひこのみこと)、淳熨斗媛命(ぬのしひめのみこと)、日葉酢姫命(ひばすひめのみこと)、彦多都彦命(ひこたつひこのみこと)、物部十千根命(もののべのとちねのみこと)に捧げられました。


「水月亭」扁額除幕式 伊奈波神社


再建された「水月亭」


玄々斎宗匠が東本願寺内に設計されたのが「水月亭」で、江戸末期の創建とみられる京風数寄屋造り。明治20年代に岐阜別院に移築されましたが、3年前に東別院境内にある聖徳保育園を建て替えるため、「水月亭」が取り壊されることになりました。これを知った茶道裏千家淡交会岐阜支部(辻正部長)の会員らが、茶室を解体・保存しました。
千 宗室家元、千 玄室大宗匠に移築・再建をお願いするとともに、移築候補地を求めて関係者らと交渉し、伊奈波神社のお申し出をいただいて実現しました。
水月亭には岐阜支部事務所も置かれ、支部会員が水月亭の管理に当たります。
今後、「水月亭」が岐阜における茶道文化の発信基地となることが期待されます。


大宗匠より東宮司へ目録贈呈 扁額


献茶式・贈呈式の前日には、記念講演会と水月亭お披き記念鵬雲斎大宗匠歓迎宴が開催され、2日間にわたる催しには、細江茂光岐阜市長、淡交会岐阜支部名誉支部長の武藤嘉文衆議院議員、伊奈波神社の東 道人宮司、岡本太右衛門同神社総代、淡交会岐阜支部の辻 正支部長、大松利幸副支部長、小川博久副支部長、川島秀雄副支部長、淡交会特別参事で岐阜支部顧問の大松節子氏らが参加。




《記念茶会》


濃茶席(於 水月亭)

薄茶席(於 伊奈波神社参集殿)