建長寺創建七五〇年慶讃大法会献茶式
─千 玄室大宗匠奉仕─
〜菊薫る、爽やかな秋空の下、厳かに〜




  10月24日秋晴れのなか、神奈川県鎌倉市の建長寺において千 玄室大宗匠奉仕による献茶式が厳修されました。

  建長寺は、正式には巨福山建長興国禅寺、鎌倉五山第一位とされる臨済宗建長寺派の大本山。北条時頼が建長5年(1253)に宋から来日していた高僧・蘭渓道隆を招いて建立したわが国最初の禅寺として知られています。創建当時の伽藍配置は、総門、三門、仏殿、法堂などの主な7つの建物が中軸上に並ぶ中国の禅宗様式の伽藍配置になっていましたが、その後、14・15世紀に起こった数度の火災、関東大震災でその多くが焼失しました。現在は仏殿、唐門、昭堂(礼堂)などが残っています。
  今年は創建750年にあたることから建長寺創建750年慶讃大法会献茶式が執り行われました。

  午前10時30分、法堂において同門社中の見守る中、大宗匠が濃茶1碗を謹点、吉田正道管長貎下の取次ぎで本尊地蔵菩薩像に献じられました。大法会の行事の一環として引き続き法要が営まれ、その後、大宗匠はお茶と仏教にまつわる講話をされました。「龍王殿」においては、復活された「四ツ頭」も本派僧侶によって行われました。



講話をされる大宗匠


今日庵の濃茶席「得月楼」 永井宗圭業躰による薄茶席「少林窟」


四ツ頭席「龍王殿」