東大寺献茶式

─ 千 宗室家元　奉仕 ─

〜新緑の清々しい陽光に包まれ〜

五月晴れに恵まれた5月3日、奈良市雑司町の東大寺において、千 宗室家元奉仕により恒例の聖武天皇慶讃献茶式が執り行われました。  　東大寺は、天平17年（745年）、聖武天皇の勅願により総国分寺として創建された華厳宗総本山。大華厳寺、金光明四天王護国寺などの別称があります。本尊は「奈良の大仏さん」の愛称で親しまれる毘盧舎那仏（びるしゃなぶつ）。寺域は広く諸堂が散在していますが、中心の大仏殿は江戸初期に再建されたもので、世界最大の木造建築物として名く、1998年には古都奈良の文化財として世界遺産に登録されました。  　午前11時、大仏殿に入殿した家元は、多くの参加者の見守る中、奈良県茶業会議所より奉納された大和茶の新茶を拝受し、自ら石臼にて新茶を碾かれた後、濃茶・薄茶二碗を謹点して、本尊の毘盧舎那仏に捧げられました。

新茶を碾かれる家元

献茶式に際して本坊にて今日庵拝服席、大仏殿集会所にて裏千家淡交会東京第五東支部副幹事長・植松宗慶氏による副席、また、大仏殿東回廊では、裏千家淡交会奈良支部青年部連絡会による一般の参拝者への呈茶席が設けられ、大勢の方々が茶道の心を満喫しました。

毘盧舎那仏に捧げられる家元

今日庵拝服席	副席（植松宗慶氏担当）

呈茶席（淡交会奈良支部青年部担当）