厳島神社献茶式
― 千 宗室家元奉仕 ―




  11月6日、広島県宮島町に鎮座する厳島神社において、千 宗室家元の奉仕により献茶式が執り行われました。
  太古の時代から、人々は宮島の景観に霊気を感じ、島そのものを信仰の対象にしていました。社殿の創建は推古天皇即位元年(593年)とされ、平安時代末期には平清盛の造営によって現在にみられる壮麗な社殿群の基本が形成されました。市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)の三女神を合祀し、海上交通安全の神、伎芸神として人々に信仰されています。海中を敷地とした稀な建築様式と文化を併せ持つ同神社は、現代にも生き続ける日本文化と歴史の象徴とされ、世界遺産に登録されいています。

  午前8時45分、多くの同門社中の見守る中、潮が満ち幽玄な能舞台にて献炭に続き、家元は濃茶・薄茶の二碗を謹点、宮司の手を経てご祭神に捧げられました。






  献茶式に際して、本社祓殿に広島第一支部(篠原康次郎支部長)参与担当の拝服席、本殿前に佐々木宗滉氏(広島第一支部)担当の濃茶席、神社朝座屋に山崎宗也氏(広島第二支部常任幹事)担当の薄茶席、客神拝殿に新谷宗忍氏(広島第一支部)担当の立礼席が設けられ、参列者に心のこもった一碗を呈しました。


    濃茶席(佐々木宗滉氏担当)


    薄茶席(山崎宗也氏担当)     立礼席(新谷宗忍氏担当)