泉涌寺献茶式
― 千 宗室家元奉仕 ―




  6月16日、真言宗泉涌寺派の大本山である京都市東山区の泉涌寺において、千 宗室家元奉仕により、香淳皇后御祥忌法要にともなう献茶式が厳修されました。

  東山三十六峰の一嶺、月輪山に鎮座する同寺は、ひろく「御寺(みてら)」として親しまれています。第五十三代淳和天皇の天長年間に空海が法輪寺という草庵を営んだ事に始まり、一時仙遊寺と号されていましたが、13世紀に至り開山・月輪大師が再興し大伽藍を造営された際、境内より清泉が湧き出たことにより寺号を泉涌寺と改められ、その水は今も枯れず湧き続けています。時の皇室からも深く帰依せられ、歴代天皇の山陵がこの地に営まれるようになり、爾来皇室の菩提所として篤い信仰を集めています。




  一山の僧侶の先導により、家元は家元夫人とともに霊明殿に入殿。濃茶・薄茶の二碗を謹点し香淳皇后の霊位に捧げられました。




  献茶式に際して、小方丈にて京都北支部(稲岡宗傳支部長)担当の本席、妙応殿にて京都東支部(内田昌一支部長)担当の副席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


本席(京都北支部担当) 立礼席(京都東支部担当)