塩竃神社献茶式
― 千 宗室家元奉仕 ―




  10月5日、宮城県塩釜市の塩竃神社において、千 宗室家元の奉仕により献茶式が厳修されました。
  眼下に松島湾千賀ノ浦を望む一森山に鎮座する同社は創建1200年。古来より東北鎮護・陸奥国一之宮として、航海安全・国土開発・安産の神様として崇高を集め、江戸時代には伊達政宗の保護を受けて発展し今日に至ります。ご祭神は、別本殿に鹽土老翁神(しおつちおじのかみ)、左宮本殿に武甕槌神(たけみかづちのかみ)、右宮本殿に経津主神(ふつぬしのかみ)が祀られています。現在の社殿は、元禄年間に仙台藩主伊達家の寄進により、9年の歳月をかけて造営され、重要文化財に指定されています。

  午前10時、本殿に参進された家元は、献炭に続いて濃茶・薄茶の二碗を謹点し、ご祭神に献じられました。




  献茶式に際し、清涼殿にて鎌田宗州氏(宮城支部副支部長)担当の濃茶席、神泉亭にて菊池宗篤氏(宮城支部副幹事長)担当の薄茶席が設けられました。


濃茶席 薄茶席





宮城支部主催「御家元と語ろう」


  塩竃神社献茶式のため10月4日に宮城県入りされた千宗室家元は、市内勝山館において、淡交会宮城支部(藤井黎支部長)が主催する「御家元と語ろう」に出席されました。

  これは、宮城支部会員らが、家元をお迎えした機会に、次世代を担う若い方に茶の心への理解を深めようと座談会を企画したもの。
  学校茶道を学ぶ大学生、支部内4青年部会員のみならず、支部会員、仙台今日会会員約420人が参加しました。

  「御家元と語ろう」は、主催者の藤井支部長より挨拶の後、出席者が登壇しました。
○ 青年部代表:相澤 寛氏(みやぎ西青年部)
○ 大学生代表:佐藤 好さん(宮城学院大学)、名川博之君(東北学院大学)

  茶道だけでなく家元の趣味など、若い世代からの率直な質問に対して、家元はご自身の経験も踏まえながら丁寧に応じられ、聴講者たちも興味深く聞き入っていました。


藤井支部長の挨拶




座談会の前に設けられた学生担当の茶席