泉涌寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―


  6月16日、京都市東山区の泉涌寺において、千 宗室家元奉仕により、
香淳皇后御祥忌法要にともなう献茶式が厳修されました。




  東山三十六峰の一嶺、(つきの)輪山(わやま)(泉山(せんざん))麓にたたずむ同寺は、天長年間(824-834)に空海が開創した法輪寺を起源とする真言宗泉涌寺派の総本山です。一時仙遊寺と号していましたが荒廃、13世紀初頭に月輪大師(がちりんだいし)が再興し大伽藍を造営された際、境内から霊泉が湧いたので寺号を泉涌寺と改めました。仁冶3年(1242)年に四条天皇の大葬が行われて以来、皇室との結びつきが強く、多くの天皇の陵墓があり、また皇室の菩提所として歴代の尊牌を奉祀し「御寺(みてら)」と呼ばれています。




  一山の僧侶の先導により、家元は家元夫人とともに霊明殿に進まれ、濃茶・薄茶の二碗を謹点し香淳皇后の霊位に捧げられました。




  献茶式に際して、小方丈において淡交会京都西支部(黒田正名支部長)担当の本席が、妙応院において京都南支部担当(平井義久支部長)の副席が設けられました。


本席(京都西支部担当) 副席(京都南支部担当)