鶴岡八幡宮献茶式
―千 宗室家元奉仕―


  10月22日、神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮において、千 宗室家元奉仕による献茶式が執り行われました。




  同宮は、康平6年(1063)源頼義が奥州を平定して鎌倉に帰り、出陣に際して源氏の氏神としてご加護を祈願した京都の石清水八幡宮を由比ヶ浜辺に祀ったことが始まりです。その後、治承4年(1180)に源頼朝が現在の地(鎌倉市雪ノ下)に遷座し、建久2年(1191)には鎌倉幕府の宗社として現在の姿に整えました。以来、国家鎮護の神として信仰が全国に広まり、今日では国内外より多数の参拝者が訪れます。
  現在の本殿は、文政11年(1828)、江戸幕府11代将軍徳川家斉の造営による代表的な江戸建築で、若宮とともに国の重要文化財に指定されています。深い杜の緑と鮮やかな社殿の朱色が調和する境内には源頼朝、実朝を祀る白旗神社をはじめとする境内社のほか、静御前ゆかりの舞殿や樹齢1000年余といわれる大銀杏があり、長い歴史を伝えています。

  午前10時、家元は本殿に進まれ、濃茶・薄茶二碗を謹点、ご祭神である応神天皇(おうじんてんのう)比売神(ひめがみ)神功皇后(じんぐうこうごう)に捧げられました。

  献茶式に際して、酒心亭と常陸席に薄茶席(鎌倉支部 一井宗美幹事長と、同支部 田路宗恵氏がそれぞれ担当)、会館ホールに立礼席(鎌倉支部学校茶道連絡協議会担当)が懸けられ、参列者に一碗が呈されました。


薄茶席(一井宗美氏担当)


薄茶席(田路宗恵氏担当) 立礼席(鎌倉支部学校茶道連絡協議会担当)