天龍寺開山忌献茶式

― 千 宗室家元奉仕 ―

10月30日、京都市右京区嵯峨の臨済宗天龍寺派大本山天龍寺において、千 宗室家元奉仕による献茶式が執り行われました。

同寺は後醍醐天皇の菩提を弔うため、暦応2年(1339)に夢窓国師が足利尊氏に進言して開創され、康永4年(1345)、後醍醐天皇七回忌法要を兼ね、夢窓国師を開山として盛大に落慶法要が行われました。尊氏は同寺の造営資金を得るため、元寇以来途絶えていた元との貿易を再開して天龍寺船を運航させ、室町時代の文化や経済に大きな影響を与えました。  　度々の兵火に逢い創建当時の伽藍は喪失しましたが、方丈裏にある夢窓国師作の池泉回遊式庭園は往時の面影を今に伝え、亀山と嵐山を借景とした四季折々の美しい景色をつくり出しています。平成6年(1994)には世界文化遺産に登録されました。  　午前10時、大方丈へ入られた家元は、夫人はじめ同門社中らが見守るなか濃茶･薄茶の二碗を謹点し、国師へ献じられました。

献茶式に際して、祥雲閣に本席(今日庵)、友雲庵に京都北支部(西村彦兵衛支部長)担当の副席、多宝殿に京都南支部(平井義久支部長)担当の副席が設けられました。

本席(今日庵)

副席(京都北支部)	副席(京都南支部)