泉涌寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―


 　6月16日、京都市東山区の泉涌寺(せんにゅうじ)において香淳皇后御祥忌法要にともない、千 宗室家元奉仕による献茶式が行われました。
 　皇室の菩提所として「御(み)寺(てら)」とも称される泉涌寺は、東山三十六峰の一嶺･月(つき)輪(のわ)山(やま)の麓に位置する真言宗泉涌寺派の総本山で、弘法大師がこの地に結ばれた草庵・法輪寺が起源とされています。法輪寺は後に仙遊寺と改名されましたが、開山の月(がち)輪(りん)大師(だいし)が建保6年（1218年）から嘉禄2年（1226年）にかけて伽藍を造営した折に敷地内から清水が涌き出たことに因んで“泉涌寺”と改められました。
 　仁治3年（1242）に四条天皇の御葬儀が営まれて以来、同寺には多くの陵墓が造営され、歴代天皇・皇族方の御尊牌も奉祀されています。

 　午前10時、家元は夫人とともに霊明殿に入られ、濃茶･薄茶二碗を謹点、ご本尊に捧げられました。




 　献茶式に際して、小方丈に京都東支部（内田昌一支部長）担当の本席、妙応殿に京都北支部（稲岡宗傳名誉支部長、西村彦兵衛支部長）担当の副席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


本席（京都東支部担当） 副席（京都北支部担当）