祇園・八坂神社献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  7月16日、八坂神社(京都市東山区)にて祇園祭の祭礼の一つ「祇園・八坂神社献茶式」が執り行われ、千 宗室家元が奉仕されました。
  同社は斉明天皇2年(656年)に高句麗より来朝した伊利之使(いりしお)()が祇園社を創祀し、素戔嗚(すさのおの)(みこと)(くし)稲田(いなだ)(ひめ)(のみこと)八柱(やはしらの)御子(みこ)(がみ)を祀り都の発展とともに日本各地から広く崇敬を集めています。
  千百年の伝統を有する八坂神社の祭礼・祇園祭は、古くは祇園御霊会と呼ばれ、貞観11年(869)に日本各地に疫病が流行したとき、平安京の広大な庭園であった神泉苑に、当時の日本各地の国の数66ヶ国にちなんで66本の鉾を立て、祇園の神を祀り、さらに神輿を送って災厄の除去を祈ったことにはじまります。


参進


  この「祇園さまのお献茶」は祇園祭献茶会の主催。昭和21年に始まり両千家が交互に奉仕するようになり、半世紀を超えて引き継がれ祇園祭宵山に欠かせない風景です。
  家元は、千 容子家元夫人、伊住弘美様を伴われて、本殿に着座。午前9時、裏千家同門社中をはじめ祇園祭関係者らが参列の中、家元は献炭の後、霊水「八坂の神水」をもって濃茶、薄茶を謹呈されご祭神に献じられました。




  茶席は境内各所に今日庵席をはじめ9席が設けられ、約1000人が参会し大いに賑わいを見せました。協賛席の1つである菓匠会の席では、加盟店がそれぞれに趣向をこらした菓子を出品し、見学者を楽しませました。

・ 拝服席    今日庵担当(常盤新殿2階)
・ 副席      三互会担当(常盤殿)、幽静会担当(中村楼)、大中会担当(美濃幸)
・ 協賛席    今日庵担当(瑤池軒)、淡交会京都四支部担当(中村楼階下)、而妙会担当(万亭)、
         菓匠会担当(常盤新殿階下)、清園会担当(清々館)


協賛席(今日庵担当) 協賛席(京都四支部担当)


副席(三互会担当) 協賛席(清園会担当)


副席(幽静会担当) 協賛席(菓匠会担当)