仁和寺献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  11月14日(月)、真言宗御室派総本山仁和寺(京都市右京区)において、千 宗室家元の奉仕による献茶式が執り行われました。
  同寺は、第58代(こう)(こう)天皇が一寺の建立を発願(ほつがん)され、その遺志を引き継がれた()()天皇(のち法皇)によって仁和4年(888)に創建されました。以後、代々皇室出身者である(ほっ)親王(しんのう)門跡(もんぜき)(住職)となり、「御室(おむろ)御所(ごしょ)」とも呼ばれた皇室と非常にゆかりの深い寺院です。ちなみに「御室」とは仁和寺の異称です。
  応仁の乱で一山のほとんどを焼失しましたが、江戸時代に入り第21代門跡覚深法親王の再興の要請をうけた徳川幕府によって、寛永年間の御所造替に際し御所から紫宸殿、清涼殿などが移築・整備され創建時の姿に戻りました。平成6年(1994)にはユネスコの世界遺産に登録されています。
  仁和会名誉総裁高円宮妃久子殿下ご臨席のもと、仁和会会長の千 玄室大宗匠も列席されるなか、午前11時、家元は、千 万紀子さん、伊住公一朗氏、禮次朗氏とともに国宝の金堂に進まれ、濃茶・薄茶二碗を謹点。ご本尊阿弥陀如来と宇多法皇像に捧げられました。




  献茶式に際して、宸殿に今日庵担当の本席、黒書院に京都支部連合会(武田隆男会長)担当の副席がそれぞれ設けられ、黒田正名老分、原田収老分をはじめ京都支部の正副支部長等の参列者に一碗が呈されました。


本席(今日庵担当) 副席(京都支部連合会担当)