知恩院献茶式
―千 宗室家元奉仕―




  4月25日(水)、浄土宗総本山知恩院(京都市東山区)にて、法然上人の忌日法要、御忌大会(ぎょきだいえ)(じょう)(まん)(一切が成就すること)にともなう献茶式が千 宗室家元により執り行われました。
  同寺は、浄土宗の宗祖法然上人の終焉の地である東山大谷の住房の傍らに、門弟たちにより営まれた上人の墓所を始まりとします。現存する本堂や三門など大伽藍の建造は江戸時代に入ってからです。もともと浄土宗徒であった徳川氏ですが、家康、秀忠、家光の三代にわたり、同寺の造営に力を尽くしました。それは徳川幕府の威勢を誇示するとともに、朝廷を牽制する意味もあったといわれています。なお現在本堂御影堂(みえいどう)の大修理のため、これまで御影堂で行われていた法要などの諸行事は、法然上人御影が遷座されている(しゅう)会堂(えどう)(法然上人御堂(みどう))で執行されています。
  午前10時、家元は伊住公一朗様、伊住禮次朗様とともに法然上人を祀る集会堂に入られ、濃茶・薄茶二碗を謹点し、上人の御影に捧げられました。




  献茶式に際して、今日庵担当の拝服席が白寿庵に、京都西支部(黒田正名支部長)担当の薄茶席が真葛庵に、京都北支部(西村彦兵衛支部長)担当の立礼席が和順会館地下二階ホールに設けられ、参列者に心のこもった一碗が呈されました。


薄茶席(京都西支部担当) 立礼席(京都北支部担当)